こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
変形性膝関節症の総論とガイドライン、膝関節の構造とお話ししてきました。今回は評価についてお伝えしていきます。
変形性膝関節症の評価
評価は以下の項目を評価しましょう。もちろん他にも評価する必要がある項目はありますが、まずここからと言うものを挙げています。
- ADL動作
- 起立・着座動作
- ROM
- 痛み
それでは一つ一つ解説していきます。
ADL動作
対象の方は変形性膝関節症によって日常生活に何かしらの支障をきたして来院されていると思います。まずその支障をきたしているADL動作を評価しましょう。この改善したいADLがその方の目的であり、HOPEとなります。リハビリの目標はこのHOPEを達成することが目的になります。
痛み
変形性膝関節症の訴えで一番多いのが痛みです。ほとんどの方がこの痛みによって動作を制限されています。その痛みの訴えが主訴となります。
- 部位
- タイミング
- 質
- 強さ
- 深さ
- 頻度
- 感覚
- 日内変動
- これまでの治療経過
を評価しましょう。
特に注意が必要なのものが頻度で、変形性膝関節症の痛みは動作開始時か動作時痛です。これが動作時も安静時も変わらず一定の痛みがあるとなると、理学療法の対象外(Red flag)である可能性もあるので注意しましょう。
起立・着座動作
続いて動的安定性として起立・着座動作を評価します。膝の痛みが強い場合は椅子を使った動作、痛みが少ないようであればしゃがみ込みで評価しましょう。
評価のポイントは膝関節の安定性です。動作時に膝関節の構造上、屈曲/伸展ができる関節です。これ以外の動き、内反外反の動きなどがみられた場合、膝関節の安定性に問題があると考えられます。
片脚立位
続いて荷重位での静的安定性として片脚立位を評価しましょう。
ポイントは片脚立位になった時の膝関節の安定性とその他の関節の代償・戦略をみます。
膝関節以外では
- 頭部
- 肩甲帯
- 股関節
- 足部
の代償と戦略をみてみましょう。
ROM
最後に膝関節の機能的な安定性と運動性を評価してきます。
評価のポイントは
膝蓋大腿関節の可動性
- 他動運動:全方向に動くかどうか
- 自動運動(膝関節屈曲/伸展):膝蓋骨が左右に偏位するかどうか
脛骨大腿関節
- 他動運動:SHMが出ているかどうか
- 自動運動(座位で膝関節屈曲/伸展):下腿を把持し、自動運動でSHMが出ているかどうか
膝蓋上嚢:滑走性があるかどうか
膝蓋下脂肪体:膝関節伸展位で圧迫して痛みがあるかどうか
を評価していきましょう。
これらの評価を統合して、統合して解釈し、問題点に対してアプローチをしていきます。
もちろん膝関節だけではなく、隣接関節である
- 股関節
- 足部
の評価も合わせて行うようにしましょう。
まとめ
変形性膝関節症について勉強してみた 〜評価編〜
- ADL動作→HOPE、痛み→主訴と考えてみる
- 片脚立位で静的安定性、起立・着座動作で動的安定性を見る
- 膝関節の機能を評価する、また隣接関節である股関節・足部も合わせて評価する
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