毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日はバランスの評価スケールのカットオフ値についてお話しします。
BBSやTUGにはカットオフ値があります。
カットオフ値があることによって、転倒のリスクを評価することができます。
Berg Balance Scale(BBS)とは?
BBSはバランスに関連する14項目を0〜4点、合計0〜56点で得点化するバランスの評価バッテリーです。一般的な評価ですが、測定に20〜30分程度かかってしまいます。そのため、患者さん・利用者さんの身体的な負担が大きいことや、介入時間の短い老健などでは評価が難しいなどのデメリットがあります。
BBSスコアが45点未満だと転倒リスクがあると言われています。
また、BBSスコアが45点以上ある場合はトイレ動作が自立に近いとも言われていますので、45点がポイントになることを覚えておきましょう。
Time up & go test(TUG)とは?
TUGは座った姿勢から3m先のコーンを往復して座るまでの時間を測定します。TUGの測定にかかる時間はおよそ1〜3分と短時間であるため、老健などでも実施しやすいのが特徴です。
世界ガイドラインの記載では、高齢者の転倒リスクを判断するカットオフ値は15秒以上とされています。
5回立ち上がりテストとは?
5回立ち上がりテストとは、腕組みをした椅子座位から、できるだけ早く5回立ち座りを繰り返す時間を測定するものです。
このテストは筋の全身持久力を測定する際にも利用されるため、高齢者のみではなく、病院内での骨折や脳卒中などの疾患を有する患者に対しても有用です。
高齢者の転倒リスクを判断する5回立ち上がりテストのカットオフ値は15秒以上です。
このように、評価スケールを取って終わりにするのではなく、カットオフ値を知ることによって解釈に繋げていってほしいと思います。
ぜひ臨床に活かしてみてください。
まとめ
バランスの評価スケールについて
1. BBSスコアが45点未満だと転倒リスクがあると言われている。
2. TUGのカットオフ値は、世界ガイドラインの記載では15秒以上とされている。
3.5回立ち上がりテストのカットオフ値は15秒以上である。
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