毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!
問
後腹膜腔に存在するのはどれか。
- 胃
- 空腸
- 膵臓
- 横行結腸
- S状結腸
解答
3
解説
腹膜とは、腹部の臓器全体または一部を覆っている膜のことです。腹腔の中にあり、肺を包む胸膜、心臓を包む心膜とともに漿膜に分類されます。この腹膜で囲まれた閉鎖空間を腹膜腔と言います。腹腔には少量の漿液が含まれていて、臓器同士が動いたときの摩擦を軽減してくれています。
臓器は腹腔内にあるもの、半分腹膜に覆われているもの、腹膜の外にあるものに分けられます。
腹膜内器官
胃、十二指腸上部、空回腸、脾臓、卵巣卵管など
半腹膜内器官
肝臓、胆嚢、盲腸、上・下行結腸、精巣、子宮、膀胱など
腹膜後器官
腎臓、副腎、膵臓、十二指腸下行部および水平部など
となっています。なので解答は3になります。
これを臨床で活かすには?
腹膜内器官と腹膜後器官の違いの一つは臓器の可動性があるかどうかです。胃、小腸、大腸などは蠕動運動によって食物を運びます。このときに腹腔に可動性がない場合は蠕動運動が出にくくなります。また反対に腹腔内臓器の機能不全が起きている場合は腹腔内圧が変化できないため、腹圧をコントロールすることができません。そうなると体幹の安定性にも変化が出てくるので合わせて覚えるようにしましょう。
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