毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は糖尿病の発症を予防または悪化を予防する運動についてお話しします。
糖尿病の状態は、簡単に言うと血糖値が上がってしまっている状態、そしてインスリンの分泌量が低下している状態です。
では、そのような状態に対してどうして運動が効果的なのでしょうか?
糖尿病に効果的な運動とは?
糖尿病に効果的な運動はレジスタンス運動、つまり無酸素運動です。
運動には有酸素運動と無酸素運動がありますが、有酸素運動は脂肪を燃焼してエネルギーに変えるのに対し、無酸素運動は糖を燃焼してエネルギーに変えます。
そのため、糖尿病ガイドラインでは強めの無酸素運動が推奨されています。
一方で、レジスタンス運動と有酸素運動の両方を行うことも推奨されています。有酸素運動は週3日、そして運動が2日以上空かないようにすることが最低条件となっています。
では、なぜ糖尿病の患者に対し有酸素運動が必要なのでしょうか?
糖尿病患者に対し有酸素運動が必要な理由とは?
有酸素運動を行うことで糖尿病の発症を予防または悪化を予防することができるという研究があります。
今回参考にする研究はこちらです。↓
インスリンを分泌する膵β細胞は肥満の過程で機能が低下することが知られおり、インスリン分泌の低下は血糖値を保つことができなくなることから、糖尿病の発症に強く関わっています。
この研究では、肥満によって膵β細胞に生じる酸化ストレスによってCtBP2タンパク質が壊され、それによって膵β細胞の機能が維持できなくなり、インスリン分泌低下や糖尿病をもたらすことを明らかにしました。
つまり、有酸素運動をおこない脂肪を燃焼させることで、間接的にインスリンの分泌量を調整することができるということです。
糖尿病患者に対し運動を処方する際に、この理論を説明することで納得して運動を行っていただけると思います。
みなさんも臨床に活かしてみてください。
まとめ
糖尿病の発症を予防または悪化を予防する運動について
1. 運動には有酸素運動と無酸素運動があるが、糖尿病の発症を予防または悪化を予防するためにはこの両方が必要である。
2. 無酸素運動は糖を燃焼してエネルギーに変えるため、糖尿病ガイドラインでは強度が強めの無酸素運動が推奨されている。
3.肥満になると膵β細胞の機能が維持できなくなり、インスリン分泌低下や糖尿病をもたらす。そのため、脂肪を燃焼してエネルギーに変える有酸素運動は糖尿病の発症を予防または悪化を予防するために有効である。
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