毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は、ポジショニングについてお伝えしていきます。
リハ職や介護・看護師からポジショニングについての質問をされることがあります。例えば、「褥瘡予防に有効的なポジショニングの方法を教えてください」と言うような内容です。
結論からお伝えすると、ポジショニングに正解はありません。
圧迫されている部位・剪断力がかかっている部位を除圧できているかどうかがポイントです。除圧ができていればどんな方法でも構わないのです。
ポジショニングのポイント

ポジショニングのポイントは、側臥位にて胸郭の広がりを阻害しないことが大前提です。
その上で、
・出来るだけ腰が反らないように
・頚部は軽度前屈位
・全身のねじれ、傾きがない
・身体とマットの間に隙間を作らない
これらに注意しながらポジショニングを行なっていきます。
全身のねじれについて
よく臨床で行う30°側臥位では、胸郭部分だけに体交クッションを入れることが多いと思いますが、そうすると骨盤が下がり腰椎あたりからねじれが生じ、身体とマットの間に隙間ができ、常に緊張している状態になります。
写真のような前傾側臥位(または半腹臥位)と呼ばれているポジショニングでは、全身のねじれが生じにくいのでおすすめです。
他職種に対しても勉強会等をおこない、共有・実践していくと良いでしょう。
頚部について

臨床上よく見かけるのが、
・枕を入れていない
・枕は入れているが低すぎる
といった状況です。これでは頚部が伸展位になってしまいます。
痰が多い方の場合、頚部伸展位では嚥下反射が起こりにくく、吸引の回数が増えたり、口腔内に痰が留まることで雑菌が増殖し不顕性誤嚥となり肺炎のリスクが高くなったりします。
このようなリスクを回避するためにも、頚部が屈曲位になるようポジショニングしていきましょう。
病院や施設の枕は柔らかいため、ポジショニングをおこなったら5分程してもう一度頚部の状態を確認してみてください。頭部の重みで再び伸展位になっていることがあります。
かための枕や丸めたバスタオルを使用すると、頭部の沈み込みを予防できます。
他職種にもポジショニングの目的や利点をしっかり伝えると協力が得られます。ぜひ実践してみてください。
まとめ
ポジショニングについて
1.ポジショニングのポイントは、腰が反らないようにして、頚部は軽度前屈位、全身のねじれがないようにして、身体とマットの間に隙間を作らないことである。
2.これらのポイントを意識し、圧迫されている部位・剪断力がかかっている部位を除圧できているかを確認する。
3.頚部のポジショニングは、頚部軽度屈曲位となるよに、固めの枕やバスタオルを使用すると良い。
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