こんにちは、理学療法士の林です。
今回は、療活が実施している圧迫骨折「リスク管理」のポイントに関してお話できればと思います。
圧迫骨折とは?
圧迫骨折とは、閉経によって骨密度が低下し骨粗鬆症となった高齢の女性に好発します。有病率は60歳代で7~14%、70歳代で37~45%となっています。男性より女性の好発率は約2倍程度、好発部位はTh12-L1の胸腰椎移行部、次いでTh7-8の中位胸椎、腰椎となっています。
▼詳細はこちら
「触診から紐解く脊柱圧迫骨折に対する評価と介入」
リスク管理のポイント3選
では、さっそくポイントを紹介していきます。
1. 内臓機能の低下
圧迫骨折になると後弯変形が強くなり、胸郭の柔軟性低下や脊柱の変形が増悪してしまいます。
変形が増悪した場合、消化器疾患、心肺機能低下を生じます。そのため、骨に必要な栄養が確保できず骨粗鬆症が進展し、疼痛や再骨折のリスクが上昇するきっかけになりそうですよね。
2. 疼痛
実は、椎体の表面を覆う骨膜の受容器が反応して疼痛が生じるのですが、ここのポイントは疼痛を感じる骨膜が損傷されない限り、疼痛は気づかない事があり、いつの間にか脊柱の変形が増悪する可能性があります。そのためいつ転倒したなどエピソードを問診する事が大切だと考えます。
3. 再骨折
続いて重要なポイントが「バキューム像」です。
これは、レントゲンで確認でき、椎体内に綿状の像として観察されます。通常は安静にしていれば骨癒合しますが、この期間に体幹の伸展が強制されると椎体内の異常な隙間が形成されてしまいます。見分ける特徴は座位・立位になるとバキューム像が改善・消失することになります。
おわりに
圧迫骨折のリスク管理を理解し、患者・利用者さんの人生をデザインしませんか。