みなさんこんにちは、療活の大塚です。
2018年2月18日(日)、療法士活性化委員会主催の疾患別1Day講習会
が開催されました!
今回のテーマは
「発達からみる麻痺の回復過程について」
整形外科疾患と並行して最も見る機会の多い脳卒中を患われた患者様。
整形外科疾患よりも複雑なイメージがあり、麻痺自体がどのように回復していくのか?
どうやったら効率的にアプローチできるのか?悩みが尽きない疾患です。
その回復過程を「発達」という視点から解説し、評価から運動療法までの考え方と実践をお伝えいただきました。
それでは講習会の様子をお届けします!
講師の紹介
講師は小児領を中心に勤務する理学療法士の高櫻 侑木子先生。
高櫻先生は小児に対するリハビリテーションを中心に従事されていますが並行して成人の回復期から整形外科領域まで幅広く経験されています。
その経験から今回は
「発達と麻痺の回復過程」にフォーカスしてお伝えしていただきました。
脳卒中の病態について
まず大前提として大事なものが脳卒中の病態について。
疫学から発症のリスク、各病期でのリスク管理までわかりやすくまとめていただきました。
発達の過程について
続いては発達の過程について学びます。
生まれてから約12ヶ月で歩き始めるまでの過程を解説していただきました。
ざっくりいうと
- 注視→追視→屈曲方向の運動(頚部や歌詞の挙上)
- 伸展方向の運動(腹臥位、on elbow/handsでのリーチ)
- 回旋方向の運動(随意的な寝返りとTH7/8を中心としたカウンターローテーションを用いた寝返り)
で歩行までの体の機能を準備していきます。
1ヶ月から12ヶ月までそれぞれ獲得していく段階があり、この段階を無視して発達することはありえません。
例えば四つ這い位での活動時期が少なく、すぐつかまり立ちに進んでしまった子供は骨盤のコントロールや荷重感覚が未発達なため、立位で転倒などのリスクが高まることがあるそうです。
片麻痺の方では骨盤のコントロール不良な方に立位などを行ってもうまくできないことも多く、たとえできたとしても代償的に上肢の緊張を高めてしまったり、間違った体の使い方を学習してしまうことがあります。
もちろん早期からの荷重も必要ですが、行った際に予測される代償を考慮し、装具や介助方法なども検討する必要があります。
効果的な運動療法の選択は?
基本的には
- 屈曲方向
- 伸展方向
- 回旋方向
の3つの運動を行なっていきます。
非常に基本的な動きですが上肢・骨盤・下肢の荷重感覚や重心移動が意識しないで習得できる方法です。
赤ちゃんと片麻痺患者様の違いは
基本的に発達の段階の赤ちゃんは可動域の制限はほぼありません。
しかし片麻痺の患者様は中枢神経系の問題とは別の可動域制限や筋力に問題があることがあります。
そこに対して関節モビライゼーション、筋膜リリースを用いて機能を改善していきます。
その後運動療法を行うことでさらに効率的に運動機能の獲得と学習ができます。
さすがみなさん実技になるとめっちゃ楽しそう。
発達の段階を自身の体でやって見ると意外とできない姿勢も(笑)
機能改善と運動療法で腹臥位が取れるようになった方もいました。
最後に
実はこの講習会は懇親会の雑談の中から生まれたものです。
講師の高櫻先生も発達の段階はわかるけどそこに合わせて動けない子供たちに何かできないか?とずっと悩み続けて療活で触診とアプローチを学びました。
触診と発達を合わせることで今まで解決できないことができた。そして臨床が楽しくなってきたそうです。
もし私と同じように悩んでいる人がいたらその人たちの助けになりたい。
そういう思いから今回の講習会が実現しました。
終わってから講師の高櫻さんは
「今回は私自身が改めて発達の復習ができてよかったです!ありがとうございます!!」
とおっしゃっていました。
療活では同じ目標の向かって進む療法士をサポートする場、そして一緒に成長する仲間がいる場所をこれからも提供し続けていきます。
あなたの理想に向けて療活は全力でサポートしていきます!!
みんな笑顔で仕事できたらなんか良くない?
平均おすすめ度 8.3点(10点満点)
10点 訪問リハビリ 作業療法士 H.O様
・わかりやすい、実技の時によく見てもらえる、実践的
・リハビリの流れが整理できた。
10点 回復期 理学療法士 Y.K様
・テクニックもわかりやすかった、スタッフの皆さんが丁寧に答えてくれたのがよかったです。
・左片麻痺の方に肩甲骨のモビライゼーションを試してみたいです。
4点 回復期 理学療法士
・臥位での運動が歩行にどう影響するか知ることができた。
・発達の段階が麻痺とどう関連するかもう少し具体的に知りたかった。
9点 回復期 理学療法士
・講習会の難易度が適切だった。内容もわかりやすかった。
・脳卒中の方の何に注目して見ていけばいいかが理解できた。
10点 回復期 理学療法士
- 質問しやすい。たくさんのケースに対する対応を考えることができるようになる。
- 発達についてもっと学ぼうと思えた。
- 成人の整形、脳血管、内部障害など様々な疾患の患者様に必要とする場面でアプローチができたらいいなと感じた
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