【3分で読める】いまさらだけど「ADLで必要な筋力」って何?そっと調べてみた。[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その78~]

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

ADLを評価するうえで、ひとつ疑問に思ったことがあります。

それは、「ADLに必要な筋力」って何だっけということです。

よく「トレーニングして筋力つけて、自分で動けるようになりましょ」と利用者さんにお話することって、ありませんか?

よく考えてみると、座位での膝伸展エクササイズやスクワットのような強い筋負荷ってホントに必要なのかなって思いません?

ちょっと疑問に思ったので、良い機会なので調べて役立てたいと思います。

筋力の意味を調べてみる

 

そもそも筋力って、なんでしょう?曖昧なイメージもこれでクリアになります。

まずは「筋力」から辞書で調べてみましょう。

【筋力】
非常に爆発的な努力をし、最大努力で急速に全身を動かす能力である。低水準のパワーを持続的に発生するような筋活動(等尺性収縮も含む)は除外している。 (引用:http://www.ipec-pub.co.jp/ipec/pdf/spts-rin-sample.pdfより)

ふむふむ、つまり筋力って「全力で瞬間的にパッと動くための力」のことを指すわけですね。

「よいしょ!」っと勢いをつけて椅子やトイレから立ち上がる動きは、ここに含まれそうです。
でも、寝ているときに寝返りを打ったり、歩くときにいちいち「よいしょ!」とはあんまり言わないので、普段の生活で必要な『筋力』とはちょっと意味合いが違いそうですね。

 

普段の生活で必要な筋力というのは、「筋持久力」と言うみたいです。

【筋持久力】
筋持久力とは、筋肉がいかに長時間運動を続けることができるかという能力である。 (引用:http://www.ipec-pub.co.jp/ipec/pdf/spts-rin-sample.pdfより)

 

 

筋力と筋持久力の評価方法の違い

どちらも“筋肉を活用する”という点では同じようにみえますが、評価はちょっと変わってくるようです。

・筋力の評価の特徴

筋力の評価というと、MMT(徒手筋力テスト)がありますね。

(引用:http://www.ipec-pub.co.jp/ipec/pdf/spts-rin-sample.pdfより)

そういえばMMTでは、まず自分で動かせるかを見て、それから「力比べしますよ〜耐えてくださいね〜」っと瞬間的な動きをみてましたね。

筋力は「瞬間的に起こる筋活動の力」のことでしたから、MMTでは筋力を見ていることになるんですね。

 

・筋持久力の評価の特徴

続いて筋持久力の評価です。

(引用:http://www.ipec-pub.co.jp/ipec/pdf/spts-rin-sample.pdfより)

評価ポイントは、「最大筋力の1/3の負荷」「関節運動の回数」「安定感」の3つに絞れそうです。

つまり、全力の3割程度の力加減で、繰り返し運動を続けることができるかが筋持久力を評価するうえで大切なんですね。

とすると、筋持久力は

  • 自動運動でのROMexを繰り返し行えるか?
  • 寝返りや起き上がり、歩くことをいつでも簡単に行えるか?

のほかに 

  • 日中、どれだけ動いているのか?
  • 起きて活動しているときの疲労度は?

などからも評価できそうですね。

・まとめると

それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

  筋力 筋持久力
評価できること 最大で発揮できる力 全力の3割で、繰り返し動ける力
評価方法 MMT、握力計など 動作分析、日常生活の過ごし方

 

まとめ

つまりADLでは『筋力の1/3程度の力で、抗重力運動が行える』ことがポイントだから、ROMやMMTで評価することが必要なんですね!

そのために、どんな動きが大変なのか動作分析をして、評価する筋を絞り込んでいけるとより効果的ですね。

  • 関節運動の原理を整理したい…
  • 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
  • 必要なセルフエクササイズを構築できるようになりたい…

そんなお悩みを解決する講座です。

このコース最大の特徴は、 「あなたが、あなた自身を分析すること」にあります。

あなた自身の身体を動かしながら

  1. 歩くときに、安定して一歩を踏み出すために必要な骨盤帯での体重移動

  2. 座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方

  3. 立ち上がる時に必要な、股関節と骨盤帯の連動の仕組み

これらの内容を学び、 必要な動作分析の視点と、段階的な自主トレ(セルフエクササイズ )の構築方法、 評価内容を患者さんへお伝えする方法をお伝えいたします!

わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )

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次の一歩へ進むために、まずは 自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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