ポイントの多い歩行分析を股関節の動きから考えてみた

ポイントの多い歩行分析を股関節の動きから考えてみた

こんにちは、療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です!

理学療法士大塚久
療法士の評価の中で動作分析は欠かせませんよね。ほとんどの方が動作分析をすると思うのですが特に歩行分析は見るポイントが多くて難しいと思っている療法士が多いんじゃないでしょうか?

実は僕自身もその一人で歩行分析のために患者さんを何往復も歩かせてしまってリハビリ拒否されたこともあります。

そこで今回は「股関節」にポイントを絞って歩行分析をしてみたいと思います!

歩行に必要な股関節の可動域は?

  • 股関節屈曲20°〜伸展20°(骨盤の前傾・後傾も含む)
  • 内転10°〜外転0°
  • 内旋4°〜外旋4°

が必要となります。立脚初期・踵接地立脚中期 立脚後期

歩行時に必要な股関節周囲の筋力は?

  • 踵接地:大殿筋、ハムストリングス、外転筋・内転筋、大腿四頭筋
  • 立脚中期:外転筋
  • 立脚後期:腸腰筋

の主に遠心性の収縮が必要になってきます。

歩行分析で股関節を見る時のポイントは?

まず股関節の伸展が出るかどうかを観察してみる。

歩行は現在地から目的地まで移動するために利用する手段の一つです。目的地まで移動するためには効率よく体を前方へ移動させる必要があります、歩行時に体を前方へ移動させるのに必要な機能は股関節の伸展になります。

立脚後期皆さんもいつも通りの歩行と、股関節を屈曲位にしたままの歩行を試して比べてみてください。

歩行時に股関節の伸展が出ない場合の次の評価は?

歩行時に股関節の伸展が出ないのであれば、その一段階前の「立位」の股関節を評価してみましょう。立位では両脚支持、片脚立位を評価し、骨盤前・後傾中間位で股関節屈曲・伸展中間位で保持できるか評価しましょう。

抗重力位で評価をしたら重力除去位で股関節を評価する

臥位で股関節の可動域と筋力の測定をしてみましょう。
股関節の伸展制限の問題点として大きく分けると

  1. 股関節の関節包内運動の問題
  2. 腸腰筋の短縮
  3. 大殿筋・ハムストリングスの筋力低下

が考えられます。

1.関節包内運動の場合は関節包、靭帯性のend feel
2.腸腰筋の短縮の場合は軟部組織性のend feel

を感じることができます。
end feelを実感するにはこちら>>>ROMexを効率的に行うための触診
腸腰筋の短縮を見るにはThomasテストでも判断できます。

3.大殿筋・ハムストリングスの筋力低下は自動運動・抵抗運動による筋力テスト(MMT)で評価しましょう。

評価ができたらアプローチ

それぞれの問題点に対してアプローチ

股関節の関節包の問題に対する関節モビライゼーション

腸腰筋の短縮に対して筋膜のリリース

筋力低下に対しては筋膜のリリースからの筋力強化

機能の変化を動作に反映させるために動作の練習

キッキング

股関節の屈曲・伸展の協調運動ならば四つ這い位でのロッキング

抗重力位での股関節屈曲・伸展の運動なら起立訓練も有効です。

運動療法の段階付は発達段階に合わせると過剰な運動課題にならずに運動を提供できます。
発達段階についてはこちら

最後に歩行を再評価しましょう、もちろん見るポイントは股関節の伸展が出ているかどうかです。

最後に

今回は歩行分析を股関節の可動域という視点でみてみました。ポイントが多すぎてどこからみていいかわからない場合はポイントを一つに絞るのも有効な方法です。

もちろん股関節が伸展するためには膝関節も伸展する必要があり、さらに膝が伸展するためには足関節が背屈する必要があります。体幹に目を移すと腰椎の前傾、肩甲骨の内転と下方回旋が必要になります。

僕のように何度も往復させて患者さんから拒否されないように参考にしてみてくださいね^^

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