みなさん、こんにちは!
理学療法士の林です。
みなさんは「脊柱管狭窄症」の評価とアプローチはどうされていますか?
担当すると、
「立ち上がる時に腰が痛い」
「歩くと足が痺れる」
「寝てても腰が痛い」
など様々な訴えがありますよね?
自分もリハビリをする時にとても悩んでいました。。。
そんな自分も少しでもリハビリで成果を出したい!
患者さん、利用者さんに良くなってもらいたい!
と思い病態を調べ、評価方法、アプローチ方法を勉強しました。
みなさんとも考え方を共有して少しでも
「脊柱管狭窄症」の患者さん、利用者さんの機能を改善していきましょう!
〈目次〉
1、脊柱管狭窄症の病態
2、脊柱管狭窄症の評価
3、脊柱管狭窄症のアプローチ
4、脊柱管狭窄症のまとめ
1、リスク管理
脊柱管狭窄症は退行変性による
骨性狭窄、椎間板の変性、椎間関節の変性、関節内靭帯の肥厚
などが原因となっています。
症状は
・腰痛(約9割)
・間欠性跛行(約8割)
・下肢の痺れ(約8割)
・下肢痛(約7割)
・膀胱直腸障害(約3割)
と多岐にわたります。
後発部位は
L4/5,L3/4,L5/S1
となっています。
では予後がどうなのかというと、
約10年の自然経過では
1、改善-30%
2、不変-30%
3、悪化-40%
骨性や靭帯の肥厚では症状の改善はリハビリでは望めません。
ただそれ以外では疼痛や関節可動域の制限が少しでも改善できる可能性があります!
その改善するために機能面の評価が必要となってきます!
2、評価
評価では「動作観察」「関節可動域」「筋力」を行います。
手順は
まず「動作観察」を行います。
具体的には
・ADL観察
「洗顔」「トイレ」「食事」など普段日常で困っている動作の確認
・基本動作「起立」
下部体幹がパターン通りに動けているか
・スクリーニング
座位で股関節を屈曲します。
ポイントは体幹の前傾で
1、体幹が中間位で保持できるか
2、骨盤が中間位で保持できるか
次に機能評価を行います。
「関節可動域」
・仙腸関節→Patrick test
・腰椎→Posterior Lumber Flexbilty test
・下位肋椎関節→Chest expansion test
ポイントは関節が動くか動かないかです。
「筋力」
・腸腰筋+コアマッスル→Active Straight Leg Raising
ポイントは左右差を比べることです。
手順は動作をみて、関節可動域と筋力を評価することで
患者さん、利用者さんの問題点を探ることができます!
3、リハビリ
では評価の統合と解釈によって得られた情報からアプローチ方法を選択していきます。
まず筋が付着している骨を動かして動きやすい状態にするために〈関節モビライゼーション〉をやっていきます。
「仙腸関節」
「腰椎」
「下部胸郭」
で関節の動きを出していきます。
関節の動きを出した後は〈筋膜リリース〉を実施します。
「大腰筋」
「多裂筋」
で筋不全、筋力低下した筋の血流を改善していきます。
問題点から必要なアプローチを選択し実施していきます。
その際にポイントになるのが触診になります。
脊柱疾患のポイントとなる関節・筋は、
「股関節」「仙腸関節」「腰仙関節」「下位胸椎」「下位肋椎関節」
「大腰筋」「多裂筋」
となります。
アプローチする部位に触れられると効果がより倍増していきますのでオススメです!
4、まとめ
脊柱管狭窄症の評価とリハビリ方法は
病態を知り、現在必要な評価を行い、
得られた情報からアプローチ部位を決めていきます。
例えば、
「動作観察」
買い物に行くと足が痺れる→スクリーニングで体幹が屈曲してしまっている→起立で腰椎が動いていない
「評価」
仙腸関節の関節可動域の制限がある、腸腰筋の筋力低下がある
「アプローチ」
仙腸関節のモビライゼーション・大腰筋のリリース→買い物での足の痺れが改善!
などが考えられます。
一見すると大変だと思います。。。
ただ1つずつ評価をすることで患者さん、利用者さんへ変化出すことができます!
変化が出ることで喜んでもらえるので嬉しくなりますよね!!
詳しい病態の整理や評価とリハビリ、触診方法はこちらで確認していきませんか?
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療法士活性化委員会
認定インストラクター 林凌磨
参考文献
1)理学療法ハンドブック(改訂第4版)第3巻 疾患別・理学療法基本プログラム
細田多恵+柳澤健 編集
2)動作分析 臨床活用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践 石井慎一郎 著
3)よくわかる 腰・腰椎の動きとしくみ 「動き」と「痛み」のメカニズムを図解で学ぶ! 姿勢を解くカギ 永木和載 著 大平雄一 監修
4)よくわかる 腰痛症の原因と治し方 「痛み」と「治療」のメカニズムを図解で学ぶ! 痛みを解くカギ 中尾 浩之 著
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