みなさん、こんにちは!
クリニック勤務、理学療法士の林です。
みなさんは股関節疾患を有している患者さん、利用者は担当していますか?
担当している場合、評価はどう行いますか?
私が昔困っていたのは、
「歩行分析をしたのはいいけどそれからどうしたらいいのか」
「手術した股関節の大殿筋がMMT4あるけど歩行が良くならないな」
「そもそも何から評価していいのだろうか」
と思っていました。
しかし、そんな状態で評価をしても歩行や動作に変化はありませんでした。
患者さん、利用者からも
「歩くときにお尻が引けてしまうよ」
「杖が手放せないです」
「歩くたびに付け根が痛い」
などと言われて悔しかった思い出があります。
確かに評価はリハビリを行う上で非常に重要です。
ただ、
・評価をする時にポイントがあればいいのに
・動作分析と評価を繋げて考えていきたい
・評価の順番が知りたい
そんなことを思っていました。
今回は股関節疾患をお持ちの患者さん、利用者さんの状態を変化させるために
「評価ースクリーニング」に注目したポイントをご紹介したいと思います。
- 股関節疾患のスクリーニングを行う前に
- 股関節疾患のスクリーニングー片脚立位での方法
- 股関節疾患のスクリーニングー片脚立位以外での方法
- 股関節疾患のスクリーニングのまとめ
股関節疾患のスクリーニングを行う前に
股関節疾患のスクリーニングを行う上でまず大事なことがあります!
それは、
【どのADL動作が問題となっているか?】
です。
例えば、
- トイレに行くのに1人で歩いていきたい
- 手すりを使わずに立ちたい
- 寝返りを家族の手を借りずにしたい
など「日常生活にどんな問題があるか?」を確認することで必要な評価の内容が決まります。
必ずチェックしてみてください。
今回は「トイレに行くのに1人で歩いていきたい」という目標で評価ースクリーニングの一例をご紹介します。
股関節疾患のスクリーニングー片脚立位での方法
スクリーニングのポイントは
ズバリ
【片脚立位】
を観察することになります!
理由は片脚立位は歩行時の立脚中期に関連知るからです。
通常、歩行では骨盤は水平に保たれています。
しかし、股関節に疼痛や可動域制限、筋力低下が生じると骨盤の水平に保つのが困難になることがあります。
評価の方法は立位で、
①療法士が上前腸骨棘(ASIS)を触診
②片脚を持ち上げてもらう
を行います。
右片脚立位を例にすると、
右片脚立位で左の上前腸骨棘が下制
↓
右股関節の安定性低下
と考えられます。
ただ平行棒内の患者さん、利用者さんでも片脚を持ち上げるのが困難な人がいます。
そういった時は条件を変更し実施していきます。
股関節疾患のスクリーニングー片脚立位以外での方法
両側支持での評価
「トイレに行くのに1人で歩いていきたい」
という目標で股関節の安定性を評価していきたいので、
別法のポイントは立位で支持基底面を変えることになります。
- 閉眼
- ステップ
- タンデム
と段階の調節していきます。
おおよそれぞれ5秒ほどできれば安定性を維持できている状態になります。
上前腸骨棘(ASIS)を触診してぜひ確認してみてください!
座位での評価
座位にて上前腸骨棘か上後腸骨棘を触診し股関節を屈曲してもらいます。
安定性が低下している場合は骨盤中間位が保持できず、骨盤が後傾する現象がみられます。
臥位で評価
股関節、膝関節90°から股関節屈曲を抵抗運動で行い、体幹の代償など左右差を確認してみてください。
現在担当している患者さん、利用者さんに合わせて肢位を変えて評価してみてくださいね。
股関節疾患のスクリーニングのまとめ
股関節疾患の対象者のスクリーニングのポイントは
- どんなADL動作が問題となっているか
- 片脚立位で評価
- 片脚立位以外での評価
そしてスクリーニング(片脚立位)する上でランドマークとなるポイントは
「腸骨稜」「上前腸骨棘」「上後腸骨棘」です。
この部位を触診できるようにしておきましょう。
患者さん、利用者さんの目的や希望に合わせて明日からスクリーニングをしていきましょう!
実際にどんなことをやるのかご興味のある療法士はこちらをオススメします!
>>>【1単位 20分で変化を出す】 股関節疾患に対する評価とアプローチ<<<
療法士活性化委員会
認定インストラクター 林凌磨
記事の目次ページへ →
この記事が「おもしろい!」「為になった!」と思ってくださった方は、ぜひ「シェア」や「いいね!」をお願いします!!
今すぐ「いいね!」ボタンを押して「療法士のためのお役立ち情報」をチェック!
↓ ↓ ↓ ↓