みなさん、こんにちは!
整形外科クリニック勤務の林です。
皆さんは臨床で肩関節疾患を担当することはありますか?
僕はよく「肩関節周囲炎」「上腕骨近位端骨折」「鎖骨骨折」などを
担当することが多いです。
その中で悩むことといえば機能評価の方法、内容でした。
・「肩関節周囲炎の病期が分からない」
・「上腕骨近位端骨折の分類が分からない」
・「鎖骨骨折のリハビリって何をすればいいのか」
など混乱する事ばかりでした。
そのため、先輩に相談したり、
色んな文献を読んだり、研修会に参加していました。
ただ調べることがたくさんあると何をやればいいか分からないですよね?
僕の場合は患者さん、利用者さんを少しでも良くしてあげたいと思い、
アプローチ方法を勉強した後は動作分析、スクリーニング、
そして機能評価を勉強し、ケガをさせないために疾患の確認をしました。
そこで今回は肩関節疾患に対する「リスク管理」のポイントを
文献や研修会、臨床経験から悪化させないことに着目してお伝えしたいと思います。
- 代表的な疾患の整理
- 確認するポイント
- 臨床中に確認すること
- まとめ
1、代表的な疾患の整理
代表的なのは「肩関節周囲炎」「上腕骨近位端骨折」「鎖骨骨折」があります。
どんな評価や治療をして何を注意すればいいのか・・・
とっても不安になりますよね?
概要は以下の通りになります。
肩関節周囲炎
受傷理由:疼痛により腕が挙がらなくなる病態
予後:約1年(各時期は約4ヶ月)
対処法:注射、服薬
リハビリの目安:
- Freezing phase-運動時痛だけでなく、夜間痛と安静時痛がある
- Frozen phase-夜間痛と安静時痛は軽減、関節可動域の制限が主症状となる
- Thawing phase-関節可動域の制限や疼痛はほぼ消失してくる
上腕骨近位端骨折
受傷理由:転倒時に肩や腕を強打し受傷する病態
予後:骨転位が少なく良好
対象法:手術
「プレート固定法」、「髄内釘固定法」、「人工骨頭置換術」
骨折の重傷度は
「Neer分類」
- 1-part 不全骨折
- 2-part 完全骨折
- 3-part 完全骨折 骨転移あり
- 4-part 完全骨折 骨転移あり 整復不能
Cordwell分類
- 仮骨形成期 2~4週
―患部を固定し、肩甲胸郭関節・90°までの上肢挙上・外転ROMex、患部外の筋力強化 - 骨癒合期 6週
―Wiping ex、肩関節自動介助ROMex、肩甲胸郭関節の周囲の筋力強化 - 機能回復期 8~12週
―最終域での肩関節周囲のROMex、筋力強化
鎖骨骨折
受傷理由:接触するスポーツや転倒により強打し受傷する病態
予後:若年者約2ヶ月、高齢者約4ヶ月
対処法:手術
「ギプス固定」、「8字固定」、「鎖骨バンド」
鎖骨骨折のクリニカルパス
- 1、修復初期 1~2週
―肩関節の振り子運動、肩・肘・手の等尺性収縮運動 - 2、修復中期 4週
―肩関節90°までのROMex、回旋筋腱板のトレーニング - 3、修復後期 6週~
―肩甲上腕リズムの再教育ROMex、肩甲胸郭関節周囲のトレーニング
となっています。
ただ確認することが多いですよね?
そこで療法士は何をすることが望ましいか考える必要があります。
2、確認するポイント
療法士は主に「ADL制限」「動作制限」に対してリハビリをしています。
なので疾患で注意することは様々ありますが、画像検査やDr,Nrsに情報収集したあとは患者さん、利用者さんに聴いてみるしかないです。
「痛みは大丈夫ですか?」
「何か困ったことはありませんか?」
など
人それぞれで感じることは違うのでぜひチェックしてみてください。
3、臨床中に確認すること
臨床中は
「どんな動きが大変なのか」
「何が原因なのか」
「なんでなってしまったのだろう」
など常に患者さん、利用者さんの状態を確認しておく必要があります。
なので身体の状態をみるためには「評価」「治療」の技術、
その土台となる「触診」の能力が必須になってきます。
4、まとめ
肩関節疾患のリスク管理のポイントは
- 病態を整理する
- 疾患だけでなく、対象者の話を聞く
- 必要な技術を身につける
となります。
実際にアプローチをする感覚はなかなか分かりにくいと思います。
一緒に患者さん、利用者さんのために臨床をしていきたい!という療法士はこちら
>>>「肩関節疾患に対する評価とアプローチ」<<<
療法士活性化委員会
認定インストラクター 林凌磨
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