第55回理学療法士国家試験 午前 第25問

第55回理学療法士国家試験 午前 第25問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 健常成人の血圧に関して正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 背臥位では立位に比べて脈圧が小さい。
  2. 足関節上腕血圧比の基準値は 1.5〜2.0 である。
  3. 上腕部では足部と比べて収縮期血圧が低くなる。
  4. 座位での測定はマンシェットを心臓の高さに合わせる。
  5. Korotkoff 音が聞こえなくなった時点での圧を収縮期血圧とする。

解答

3,4

解説

血圧とは血液が動脈の内側にかける圧力の数値になります。心筋が収縮しているときの血圧を収縮期血圧、心筋が拡張しているときの血圧を拡張期血圧といいます。

心臓に近いと高くなり、遠いと低くなります。

収縮期血圧から拡張期血圧を引いたものを脈圧といい、この値は血管の柔軟性が失われていくと差が大きくなります。
収縮期血圧は臥位>坐位>立位、拡張期血圧は立位>坐位>臥位となります。

上腕と下肢では下肢で測定した場合、若干高くなります。
足関節上腕血圧比(ABI)、足関節収取期血圧/上腕収縮期血圧(左右の高い方)があり、正常は0.9≦ABI≦1.4となります。
正常より低い場合は下肢動脈狭窄の疑い、高い場合は石灰化が疑われます。

血圧測定では気圧の影響を考慮し、マンシェットを心臓と同じ高さに巻きます。
続いてKorotkoff音が聞こえなくなるまで加圧し、徐々に減圧していきます。

  • Korotkoff音が聞こえ始めた時点を収縮期血圧
  • Korotkoff音が再度聞こえなくなった時点を拡張期血圧

とします。

これを問題文にあてはめると

  1. 背臥位では立位に比べて脈圧が小さい。
    →これは大きくなります。

  2. 足関節上腕血圧比の基準値は 1.5〜2.0 である。
    →基準値は0.9≦ABI≦1.4です。

  3. 上腕部では足部と比べて収縮期血圧が低くなる。
    →低くなります。なので正解。

  4. 座位での測定はマンシェットを心臓の高さに合わせる。
    →正解です。

  5. Korotkoff 音が聞こえなくなった時点での圧を収縮期血圧とする。
    →聞こえなくなった時点は拡張期血圧です。

 

なので回答は3,4となります。

余談ですが、血圧と血管の関係をまとめると

  1. 心臓からの血液の多さ
  2. 血管の広さ
  3. 体内の血液の多さ
  4. 血液の濃度
  5. 血管の柔軟性

が関係しています。

これを臨床で活かすには?

血圧は体の状態を理解するのにまずみる必要がある値です。

例えば

  • 血圧が正常値以上であれば出血や梗塞のリスク
  • 脈圧が大きければ動脈硬化
  • 姿勢変換による血圧の維持ができなければ神経性の調節機構の破綻

など様々な状態を知ることができます。

血液データや心臓の機能と合わせて確認してみるようにしましょう。

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