第55回理学療法士国家試験 午前 第39問

第55回理学療法士国家試験 午前 第39問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 

神経筋再教育で正しいのはどれか。

1. 随意運動を促通する。

2. 神経断裂に適応される。

3. 自動介助運動は用いない。

4. 関節障害には適応されない。

5. 意識レベルが JCSIII-200 にも適応される。

解答

1

解説

神経筋再教育とは、骨格筋の随意的なコントロールの回復や発達を促す運動療法の一つです。

治療の順序

  1. 筋収縮の認知、誘発
  2. 筋力増強
  3. 協調性の改善
  4. 持久性の改善
  5. スピード化

 

治療に必要な条件

  1. 患者の意識状態、精神状態、知的能力
  2. 有効な運動路が解剖学的に連絡している
  3. 有効な感覚路が残存している
  4. 変形・拘縮がない
  5. 痛みが無い

の場合に適応となります。

なので問題文に当てはめると

  1. 随意運動を促通する。
    →正解です。
  2. 神経断裂に適応される。
    →適応になりません。
  3. 自動介助運動は用いない。
    →自動介助運動を用いて正しい運動を促通します。
  4. 関節障害には適応されない。
    →関節障害にも適応となります。
  5. 意識レベルが JCSIII-200 にも適応される。
    →意識レベルは生命である必要があります。

なので解答は1となります。

これを臨床で活かすには?

神経筋再教育は治療の手段の一つに過ぎません。例えばそもそも関節可動域に制限があったり、筋力が発揮しづらい不全の状態を起こしていたら、その部分の改善を行わないと効率的に神経筋再教育ができません。また、そもそも、人の運動は「行為」としての捉えなければならず、単純に肘の屈曲ができればいいかというものではなく、「食物を口へ運ぶために肘を曲げる」と行ったように必ず目的を持った介入になるように心がけましょう。

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