人工関節置換術後の脱臼について勉強してみた

人工関節置換術後の脱臼について勉強してみた

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

先日講習会で

「人工関節の方の脱臼についてお聞きしたいです。老健に勤務しているのでレントゲンや詳しい手術の記録もなく、術創から想像するぐらいしかできません。対象の方も脱臼を必要異常に怖がる方もいるの詳しく知りたいです。」

といった質問をいただきました。今回は人工関節置換術後の脱臼についてお伝えします。

 

人工関節置換術とは?

人工股関節置換術とは、傷ついた股関節の損傷面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。

主に変形性股関節症の末期の方が適応となり、年間で約70,000例の方が手術を受けらています。

 

術式は?

術式は

  • 前方侵入
  • 側方侵入
  • 後方侵入

の3つがあり、後方約50%、側方約35%、前方約15%の割合で選択されています。

 

脱臼について

初回のTHA術後の脱臼率は0.2%〜10%、再手術後は約28%とされています。

Jens Dargel, PD.Dislocation Following Total Hip Replacement Dtsch Arztebl Int. 2014 Dec; 111(51-52): 884–890.

主な脱臼は術後6週間以内に起こっており、これは靭帯、関節包の組織の修復状態が影響していると考えられます。つまり術後は侵襲した組織が伸長位にならないようにポジショニングが大事になります。

手術記録が確認できる場合は必ず手術記録をみて

  • 術中の脱臼する角度
  • 侵襲部位
  • 人工関節の大きさ

などを確認しておきましょう。

 

主な脱臼の原因は

  • 転倒
  • 脱臼肢位

です。

そもそもなぜ脱臼をするか?

転倒などの外力による脱臼はひとまずおいておきます。

脱臼肢位でなぜ脱臼するのでしょうか?

それは人工関節のカップに、ステムがインピンジメントした状態で動くことによりテコの原理が働き脱臼します。

つまりインピンジメントしている状態で動かさなければ脱臼はまず起こりません。インピンジメントしている状態を知るのに必要なのがend feelです。

インピンジメントしているときのend feelは骨性のもの以上に硬い感じがします。このend feelを必ず確認して「この感じがしたらこれ以上動かさない」と療法士、対象者で共有するようにしましょう。

脱臼を予防するためには

  1. 転倒予防
  2. 患者教育

がポイントとなります。

転倒予防について

転倒予防についてはバランス能力が必要になります。こちらの動画を参考にしてください。

 

患者教育

患者教育のポイントは

  1. 筋力強化
  2. 脱臼肢位を知る
  3. 脱臼しない肢位を知る

の3つです。

 

筋力強化

股関節周りの筋力を強化することにより、大腿骨頭を臼蓋に求心性に押し付ける作用が強くなります。股関節まわりの筋力を維持するのは重要な脱臼予防の一つになります。

脱臼肢位を知る

術式により脱臼しやすい肢位があります。

  • 前方侵入:伸展・内転・外旋位
  • 側方侵入:屈曲・外転・外旋位
  • 後方侵入:屈曲・内転・内旋位

となっています。

この肢位を療法士が理解するのともに、対象者に対して、相手が理解できる単語を用いて動作に関連ずけてお伝えしましょう。

またその際にインピンジメントした状態のend feelも併せてお伝えしましょう。

脱臼しない肢位を知る

これについてはリハコヤでお伝えします。
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まとめ

人工関節置換術後の脱臼について勉強してみた

  1. 筋力強化で求心性の作用を強める
  2. 脱臼肢位を知る
  3. 脱臼しない肢位を知る

臨床で悩む療法士のためのオンラインコミュティ“リハコヤ”
>>>リハコヤ

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