こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
みなさんは局所の組織の問題点を探すのと、全体からの影響を考えるのどちらがリハビリで有効だと思いますか?
例えば腰痛でリハビリを受けている人であれば、痛みを出している組織が椎間関節なのか、関節包なのか、ローカルマッスルなのか、それとも神経なのか細かく鑑別してその組織に対して介入する。といった局所を深めていくパターンと、腰椎の動きに影響を与えるであろう股関節や胸椎、立位での問題なら膝や足部、腰痛を起こすのが職場でのことが多ければ職場環境など全体の影響から考えるパターン。
どちらが有効でしょうか?
結論から言うとどちらも必要になります。
そもそも何を目的にリハビリを行っているか?
リハビリの目的は「社会復帰」です。この大前提は忘れないようにしましょう。
例えば整形外科クリニックなどのリハビリであれば、外来で来院される方がほとんどなので、痛みなどを出している組織の問題が解決することが社会復帰に直結していることが多いです。
しかし回復期病院なでのリハビリであれば、そもそも動作の妨げとなっている組織の問題が、脳血管疾患などの疾患によっては解決しない場合もあります。そうなると局所の問題は解決できないので全体から見る必要があります。
ならば整形外科のクリニックは局所を深める、回復期は全体から見る、それだけで本当にいいのでしょうか?
一番困るのは自分には必要ないと思ってしまうこと
例え整形外科のクリニックで、腰痛を出している組織が椎間関節だとわかり、そこに介入して痛みが改善し、社会復帰ができたとしましょう。ではその椎間関節に問題が起きた原因はなんでしょうか?
椎間関節が問題となった原因は生活習慣の中にあります。腰痛を出しているのが職場であれば職場環境はどうなっているのか? デスクワークで使っている椅子と机の高さは体の関節にどういった影響を与えているのか? それによって椎間関節にどう影響しているのか? 全体からもみていく必要があります。
また、回復期で、脳梗塞の後遺症で麻痺によってトイレ動作が自立しない方がいたとします。その自立しない原因は本当に麻痺だけでしょうか? そのほかに問題となっている組織はないでしょうか? そもそもその筋肉が動かない原因は麻痺の影響でしょうか? それとも治療中の安静による廃用の疑いはないでしょうか?
もし廃用があるのだとしたら、麻痺は6ヶ月を過ぎると大幅な改善は期待できませんが、廃用は動かせば改善して行きます。麻痺で動かないからと決めてしまい、その動作を行わないことでさらに廃用は進行します。回復期であっても局所の問題を見る必要はあります。
大事なのは局所と全体を見るバランスです。対象の方の社会復帰のために必要なものを抽出し、局所の問題が解決するのが必要であれば局所を、再発予防や適応するためなら全体から見る必要があります。
そのため、全体をバランスよく評価するためにICFを用いて評価を行いましょう。
まとめ
局所を深めていくか? 全体を見るか? リハビリで有効なのはどっち?
- リハビリの目的は「社会復帰」
- 問題点を探すには局所を深掘りしていく
- 原因を見つけるには全体を見る必要がある
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