毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は寝返り動作についてお話ししていきます。
みなさん、臨床で寝返り動作を見る際に、体幹や肩甲骨などに注目して見ると思いますが、寝返りの最初の動作に注目したことはありますか?
寝返りの3相について
寝返りは3つの相に分けられます。
第1相は頭頸部の動き、第2相は上部体幹・肩甲骨の動き、第3相は下部体幹の動きです。それぞれの相でそれぞれ動きが出ているか見ていくことが大切です。
第1相の頭頸部の動きは、寝返り動作を見る上で見落としがちですが、この部分は機能解剖学的にもすごく重要な要素があります。
寝返りの第1相について
第1相では頭頸部のわずかな屈曲と回旋が起き、上側になる肩甲骨が前方突出します。このとき、肩甲骨の動きに注目する人が多いのですが、見落としがちな頭頸部の動きもしっかりとみていきましょう。
なぜ頭頸部の動きが重要なのかというと、頭頸部が屈曲することで腹筋の筋緊張や四肢の姿勢筋緊張を高めることができ、これにより屈曲パターンでの寝返りが可能になるからです。
この動きを評価する際、頭部屈曲と頭頸部屈曲は分けて考えるようにしましょう。この2種類の屈曲は、MMTでも明確に分かれています。
まとめ
寝返りで見逃しがちな動作
1. 寝返り動作は3相に分けることができ、その中でも第1相の頭頸部の動きが重要である。
2. 頭頸部が屈曲すると腹筋の筋緊張や四肢の姿勢筋緊張を高めることができ、これにより屈曲パターンでの寝返りが可能になる。
3. 頭頸部の動きや筋力を見る際は、頭部の運動と頭頸部の複合運動は分けて考える。
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