毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は胸郭出口症候群のアプローチについてお話ししたいと思います。
前回の記事はこちら↓
斜角筋隙への介入方法とは?

Morley testやAdson testが陽性の場合、斜角筋の亢進が原因となるので、斜角筋の緊張を低下させるような介入を行います。
斜角筋への介入方法は、モビライゼーションや筋膜リリース、リラクゼーションなどです。このとき、斜角筋へのアプローチだけで終わらせるのではなく、なぜ斜角筋が亢進してしまうのかを考えていきましょう。
多くの場合、努力性の呼吸になっています。それに対し、楽な呼吸方法へのアプローチや横隔膜の機能向上を行うことで、斜角筋が亢進してしまうことを防ぐことができます。
肋鎖間隙への介入方法とは?

Eden testが陽性の場合、鎖骨の遠位が下制することが原因となるので、胸鎖関節の柔軟性の向上を図っていきます。
この時も、斜角筋のときと同様、なぜ鎖骨の遠位が下制してしまうのかを考えましょう。その理由の多くはなで肩姿勢です。その場合はなで肩姿勢に対してもアプローチを行っていきます。例えば肩甲骨周囲筋へのアプローチです。
小胸筋下間隙への介入方法とは?

Roos testやWright testが陽性の場合、小胸筋の亢進が原因となるので、小胸筋に対してアプローチをしていきます。この場合もやはり、なぜ小胸筋が亢進してしまうのかを考えていかなければなりません。
小胸筋が亢進する原因の多くは、前傾姿勢の影響です。前傾姿勢の場合、肩甲骨が外転・前傾してしまっているので、肩甲骨を内転・後傾へ誘導します。また、小胸筋が付着している胸郭にも注目すると良いでしょう。
このように、原因の部位だけにアプローチするのではなく、なぜその部位が動かなくなったり硬くなったりしてしまったのかというところまで考えることで、次の評価・アプローチにも繋がり、根本的な改善にもなります。
ぜひ臨床で活かしてみてください。
まとめ
胸郭出口症候群について〜アプローチ〜
1. 根本的な改善のため、原因の部位にのみアプローチするのではなく、なぜその部位が動かなくなったり硬くなったりしたのかを考える。
2. 筋や関節へのアプローチの他、姿勢やアライメントに注目する。
3. 原因となっている筋の付着している部位にも注目する。
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