毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は、筋力訓練の原則についてお伝えしていきます。
どの収縮様態を選択するのか?

筋の収縮様態には、遠心性・求心性・等尺性収縮がありますが、筋力訓練ではどの収縮様態を選択するかがポイントです。
筋力訓練には遠心性収縮とよく言われますが、これは遠心性収縮が最も力を発揮するため、筋力が付きやすいからです。
しかし、運動単位が少ない状態で遠心性収縮を促すと筋疲労が生じ、回復に長時間要します。一般的に筋肉は回復までに48時間かかると言われていますが、それ以上の時間がかかってしまいます。
なので、運動単位が低い状態の遠心性収縮での筋力訓練は適切ではありません。その方に適切な筋力訓練はどの収縮様態なのかを考えていく必要があります。
では、どのように収縮様態を設定すれば良いのでしょうか。
その選定の仕方は、MMTで判断します。
MMT1〜2:求心性収縮
MMT3程度:等尺性収縮
MMT4〜5:遠心性収縮
MMT1〜2の場合は、運動方向も曖昧であることがあるため、運動方向を誘導しながらの求心性収縮を行なっていきます。
OKCで運動するのか、CKCで運動するのか?

開放運動連鎖(open kinetic chain:OKC)
閉鎖運動連鎖(closed kinetic chain:CKC)
OKCはその筋自体を鍛えるのに向いています。そのため、MMT1〜3の筋力で求心性や等尺性での筋力訓練をおこなう際に選択されます。
MMT4〜5の場合はCKCを選択し、動作訓練を行います。動作でその筋肉が使えるように落とし込む必要があるからです。
遠心性収縮は自主トレを指導する際に使います。動作訓練がよりスムーズに行えるよう筋力を付ける際に活用していきましょう。
すべての筋をMMT5にする必要はありません。
その人にとって、その筋を鍛える目的を明確にし、動作に使える程度の筋力を鍛え、動作に落とし込みましょう。
まとめ
筋力訓練の原則
1. 筋力訓練時の収縮様態はMMTで判断する。(MMT1〜2:求心性収縮、MMT3程度:等尺性収縮、MMT4〜5:遠心性収縮)
2. MMT1〜3程度の場合はOKCでの筋力訓練をおこない、MMT4〜5の場合はCKCの動作訓練をおこなう。
3. 動作訓練をしながら筋力をより鍛えたい場合は、遠心性収縮での運動を自主トレとして指導する。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
↓ ↓ ↓
リハビリで悩む療法士のためのオンラインコミュニティ「リハコヤ」