こんにちは、療法士活性化委員会委員長理学療法士の大塚です!
皆さんは患者様の徒手的な介入に何を使っていますか?PNFやAKA、マニュアルセラピーなど様々な徒手的介入方がありますよね?
それぞれの技術にはそれぞれ良さがあり、それによってゴールへの到達が早くなることもあるので徒手的なアプローチも必要だと思います。
僕の場合は徒手的な介入の基本中の基本、ROMexを改めてよく使います。ROMexは基本中の基本ですが実は奥が深く、これだけでも十分動きや動作が変わる可能性があります。
そんなROMexの良さをつらつらと述べていきたいと思います。
適応疾患が多い
基本的にリハビリのオーダが出る方は何かしらの生活での動作に制限がある方がほとんどです。動作を分解すると各関節が目的に沿って可動している状態です。なので関節可動域の訓練を行うROMexは疾患に関わらずほぼ全ての方が適応となります。
ROMの推奨グレードはA
ROMexの評価の指標となる関節可動域測定(ROM)は脳卒中ガイドランの推奨グレードAです。検者間、検者内共に再現性があり、信頼性が確認されています。ROMexの効果判定はどの療法士でも判定できます。
知っている療法士が多い
ROMexはその評価とともにどの養成校でも必ずと言ってもいいほど習います。例えば急性期から回復期、生活期へ転院などをして行った際に申し送りでの意図の伝達がスムーズになります。もしこれが知らない手技を行なっていた場合、内容の確認だけでも無駄な時間を必要とします。
End feelで制限因子を発見し、そこに対応するアプローチがわかりやすい
ROMexの制限はend feelで評価することがほとんどです。End feelは軟部組織、結合組織、骨性などに分けられそれぞれストレッチ、筋膜のリリース、関節モビライゼーション、代償動作などアプローチの選択が容易です。
実は筋力強化から運動学習まで可能でバリエーションが豊富
ROMexは姿位を重力除去位、抗重力位、運動様式を他動運動、自動介助運動、自動運動、抵抗運動と組み合わせることで様々な段階に対して介入が可能となります。
また望ましい関節運動を繰り返し行うことで神経回路が強化され運動学習も可能となります。
例えば歩行時立脚中期〜後期の股関節伸展を促したい場合
- 股関節の可動域の評価(他動運動)→関節モビライゼーション
- 股関節の可動域の評価(自動運動)→大殿筋、ハムストリングスの促通
- 側臥位での股関節伸展(重力除去位)→他動運動(運動学習)、自動運動(筋の促通と運動学習)、抵抗運動(筋力強化)
- 立位でのステップ動作(抗重力位)→抗重力位での運動学習、筋の促通
- 歩行訓練
とROMexだけでも十分リハビリのプログラムが成立します。
おわりに
今回はROMexを使ってみて良かった点を説明させていただきました。シンプルな方法ですが養成校でも教わる内容で古くからずっと採用されている技術なので効果は抜群です。
ぜひROMexを見直してみてください。
>>>ROMexを効率的に行うための触診
それでは、より良いリハビリライフを!
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