上腕骨頚部骨折に対するリスク管理 ~受傷機転と回復過程~

上腕骨頚部骨折に対するリスク管理 ~受傷機転と回復過程~

みなさん、こんにちは!
理学療法士の林です。

臨床で上腕骨頚部骨折を担当したことはありますか?
病院や施設ではOTさんが担当することが多いかもしれませんね。
「肩関節のリハビリ」と聞くと皆さんの中でも苦手意識がある方もいらっしゃるかもしれません。

骨折の場合なかなか、可動域や疼痛の改善が難渋することがあると思います。
私もリハビリする時になかなか苦労したりします。

今回は上腕骨頚部骨折の患者さんに少しでも楽になってもらいたいと思い、
リスク管理の「受傷機転」と「回復過程」についてお話ししていきますね。

<目次>
1、受傷機転
2、回復過程
3、明日からしていきたいこと

1、受傷機転

上腕骨頚部骨折は高齢者が発症しやすい疾患になります。
受傷してしまう理由として転倒により肩を打ちつけてして発症することが多いです。

クリニックで勤務していると多くの患者さんが「そもそも最近家に居ることが多かった」と言われます。
全ての人に当てはまりませんが、運動不足による不動も原因で肩周辺の骨量や筋力が低下したことも要因として考えられます。
転倒しても折れない方はそもそもの運動習慣があったり、筋肉量が多い場合もあります。

2、回復過程

病期として「固定期」「除去期」「運動期」があります。
一般的には各病期は4週間程度となります。
元々の可動性や筋力によって回復するスピードは異なります。

またNeer分類(Part1,Part2,Part3)よって
外固定、プレート固定、髄内釘固定、人工骨頭置換術と分かれています。
詳しくはこちらをみてください

ただ、リハビリで問題となるのが疼痛と可動域制限ですよね。
分類すると以下の様になります。

「固定

疼痛:安静時痛(++)、動作時痛(++)
関節可動域:関節拘縮、筋短縮(++)

固定器のポイントは患部は術後のため疼痛は強いです。
積極的に肩のリハビリをしていきたいと思いますが、
骨折部位が安定していないため可動域訓練をすると症状を増悪させる可能性があります。

「除去期」

疼痛:安静時痛、夜間痛(+++~+)、動作時痛(++~+)
関節可動域:関節拘縮(++~+)、筋攣縮(++~+)

除去機のポイントは骨折部位が安定してきています。
主に肩周辺の可動域訓練を実施できるようになってきています。

「運動期」

疼痛:安静時痛、夜間痛(+~ー)、動作時痛(+~ー)
関節可動域:関節拘縮(+~ー)、筋攣縮(+~ー)

運動期のポイントは関節可動域は改善してきている状態になります。
なので日常生活で使えるように筋力もつけていく時になります。

リスク管理として確認しておきたいのは、
固定期になります。
固定器では安静時にも疼痛があります。
肩関節周囲炎と同じ様に安静時の疼痛は肩関節に術後の炎症が起きている可能性が考えられます。
そのため無理にリハビリを行ってしまうと、
さらに疼痛増悪や可動域低下をしてしまう場合があるので注意が必要です。

患者さんによっては疼痛の残存や関節可動域の制限が残ってしまいやすいです。
そのため、患者さんの回復過程が今どこなのか確認していきたいですね。

3、明日からしていきたいこと

1、受傷機転
➡問診で患者さんの受傷状態を確認➡受傷する理由を説明➡生活習慣のアドバイス
2、回復過程
➡問診でいつ痛いのか、腕が動かしづらいかはどれくらいか➡回復過程を説明➡患者さんが安心

問診しても正確に分からない人もいますが、
患者さんそれぞれの日常生活の改善を行っていきたいので、聞ける範囲で聴取してほしいです。

ご興味がありましたらこちらへ>>>「肩関節疾患に対する評価とアプローチ

療法士活性化委員会
認定インストラクター
林 凌磨

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