みなさん、こんにちは!
理学療法士の林です。
先日、4/21(日)に「大腿骨頸部骨折に対する評価とアプローチ」を開催しました。
多くの療法士の方々に参加して頂き、楽しい時間になりました。
今回は歩行障害がある大腿骨頸部骨折に対してどんな評価、アプローチを行うか?
そんなことを皆さんと考えていきました。
【目次】
・リスク管理
・触診
・歩行、姿勢観察
・機能検査
・アプローチ
リスク管理
受傷機転と手術方法、合併症、脱臼肢位について確認しました。
大切なのは、侵襲部位によりどんな筋が機能不全になってしまうのか?を予測することでした。
またリスク管理として脱臼肢位を確認することは必ず必要です。
触診
評価とアプローチを行うためには触る部位をイメージしておくことが大事になります。
実際に関節や筋肉がどんな動きをするのか、どんなADL動作に影響があるのか考えるヒントにもなりますね。
今回は骨盤(上前腸骨棘、腸骨稜、上後腸骨棘)、股関節(大転子、骨頭)、
大腰筋、ハムストリングスを触診していきました。
歩行、立位姿勢観察
患者さん利用者さんの歩行、立位姿勢をみていると様々なところが気になると思います。
僕も色んな部位をみてて混乱してしまった記憶があります。
今回はポイントを絞って「股関節伸展」と「骨盤の動揺」を確認しました。
立位姿勢では骨のアライメントや筋緊張が気になりますが、みる視点が多すぎると問題点が絞れないので、骨のランドマーク「腸骨稜」「大転子」「脛骨外側顆」を指標にし、床面に対して垂直かだけを評価しました。
もし股関節、膝関節が立位姿勢で屈曲位だと歩行時に伸展するのが難しくなりそうですよね。
機能検査
歩行や立位姿勢の観察で大まかに問題点を把握したら今度は「可動性」「筋力」を評価していきます。
可動性では
骨盤➡Patrick test 股関節➡Ober test ハムストリングス➡SLR
筋力では
大腰筋、大殿筋、中殿筋、ハムストリングス
を確認しました。
この部位を確認した理由は
歩行障害がある大腿骨頸部骨折の患者さん利用者さんのADL・QOL改善のためでしたね。
アプローチ
歩行、立位姿勢の観察
↓
機能検査
↓
モビライゼーション「仙腸関節」「股関節」
筋膜リリース「大腰筋」「ハムストリングス」
を行い動きやすい状態を作ります。
ただ歩行の仕方を忘れてしまっている場合もありますので次に行う事があります。
それが「運動療法」になります。
運動療法は筋トレの意味合いもありますが、「運動の学習」という目的もあります。
具体的には
「Squat」➡立位姿勢の運動学習
「Knee up」➡立脚中期の運動学習
「Stepping」➡立脚中期~立脚後期
これにより歩行障害のある大腿骨頸部骨折の
患者さん利用者さんのADL・QOL改善を目指します。
まとめ
ポイントとしては5つになります。
1、リスク管理
2、触診
3、歩行、立位姿勢の観察
4、機能検査
5、アプローチ
ただこれだけで改善しない人もいると思います。そんな方はこちらへ>>>「触診」
次回の疾患別は6月を予定しています。
ご興味がありましたらこちらへ>>>「肩関節疾患に対する評価とアプローチ」
療法士活性化委員会
認定インストラクター
林 凌磨