みなさんこんにちは、療活の備品の骨模型です。
2018年3月17日(土)、療法士活性化委員会主催の疾患別1Day講習会が開催されました!
今回のテーマは
「立ち直り反応から見る動作分析とアプローチ法」
療法士の専門的なスキルの一つである動作分析。ここが苦手な療法士さんは結構たくさんいます。でも療法士の仕事は動作の問題点を見つけて改善し、より良い生活が送れるようにすること。「動作分析は苦手だからできない」では済ませることができない超基本的なスキルになります。
それでは講習会の様子をお届けします!
講師の紹介
講師は療法士活性化委員会委員長、理学療法士の大塚さん。
大塚委員長は評価実習で動作分析が全くできずに分析した結果が「歩けてます」一言だったそうです。よく実習通ったね(笑)
なんで見れなかったかというと見るポイントと、基準がなかったからだそうです。
その経験から今回は
「立ち直り反応と基本動作」にフォーカスしてお伝えしていただきました。
基本動作と動作の違いは?
動作分析が苦手な理由の一つが「基準がない」ことです。
例えばROMでしたら標準可動域、MMTでしたら重力に抗せるのが3など基準があります。
しかし動作は人それぞれ違うために基準がわかりづらい。
でも本当にそうでしょうか?
実は動作にも基準があります。それが「基本動作」です。
今回は基本動作の「寝返り」に着目して講義を行いました。
基本動作分析と動作分析の違いは?
基本動作は「機能障害」を評価しています。
動作分析は「能力障害」を評価しています。
ここが大きな違いなんです。
基本動作は機能を評価しているので誰でも同じ動作
動作分析は能力を評価しているのでいつも行なっている動作
を行なってもらう必要があります。
基本動作を見るポイントは?
動作で見るポイントは動きの多い関節(多軸の関節)です。
具体的に言うと
- 頚部
- 肩甲帯
- 骨盤
- 足関節
この4つです。
見るポイントは?
先の4つの関節の動きを見るのがポイントですが、その関節の何を見るのかが非常に大事になってきます。
見るポイントは基本動作をゆっくり行ってもらい、
「分節的に動いているかどうか?」
をみてみましょう。
分節的に動いていない部分は
- 勢いをつけないと動かせない → 筋力の問題
- ゆっくりやっているのにバタンと寝返ってしまう → 運動制御の問題、筋の遠心性収縮ができない
- 体幹を一本にして寝返る → 脊柱の分離運動の問題
- 足で蹴って伸展パターンで寝返る → 頸部の可動域、筋力、脊柱の可動域、腹部の筋力、寝返り動作の運動学習など
などのパターンが出てその部分が問題点となって抽出されます。
動作を改善するには?
機能障害の問題点には3つの要素があります。
- 可動域はあるか?
- 筋力はあるか?
- 動きを理解しているか?
徒手的介入で可動域と筋力
運動療法(動作訓練)で筋力と運動学習
に対してアプローチしていきます。
徒手的介入では
・肩甲胸郭関節のモビライゼーション
- 大腰筋のリリース
- 仙腸関節のモビライゼーション(DS法)
をお伝えしました。
その後の運動療法で誘導する場所は最初にポイントとした
- 頚部
- 肩甲帯
- 骨盤
でしたね?
なぜ寝返りの動作分析が必要なの?
基本動作は
- 寝返り
- 四つ這い
- 坐位
- 立ち上がり
- 立位
- 歩行
です。
これ何かに似ていませんか?
そう「発達段階」と同じなんです。
発達の段階の原則の一つに「段階を飛ばしての機能の獲得はできない」
というものがあります。
要は寝返りで獲得できない機能はその後の坐位、立位、歩行でも獲得できません。
なので寝返りの改善が立位・歩行の改善の近道なんです。
最後は朝の歩行と講習後の歩行の違いを実感してましたね^^
最後に
この基本動作分析は委員長の大塚が本当に悩んでできなかったことです。
何度も見るポイントを教わりましたが、結局できませんでした。
理由は「基準」がなかったからなんです。
正直、療法士は動作分析ができないと仕事になりません。僕と同じように動作分析ができなくて自身の治療に自信を持てない療法士の少しでも助けになりたいと思いこの講習会を企画しました。
療活では有名な先生や、誰も真似できないような技術を持った先生は一人もいません。最初は全然できなくて、悩んでゆっくりですが一歩一歩進んできました。そんな僕たちだからこそ伝えられることはあると思います。
療活では同じ目標の向かって進む療法士をサポートする場、そして一緒に成長する仲間がいる場所をこれからも提供し続けていきます。
あなたの理想に向けて療活は全力でサポートしていきます!!
>>>動作分析から見る問題点の抽出と評価・アプローチ法<<<
平均おすすめ度 8.7点(10点満点)
10点 回復期 理学療法士 菊池 真菜様
・1年目の新人でもわかる。話が頭に入りやすい
・動作分析で見るポイントがわかった
9点 回復期 理学療法士 A.K様
・分かりやすく質問もしやすかった
・寝返りの動作分析だけでも色々な評価ができそう
・歩行についてもっと知りたい
7点 急性期 理学療法士 M.H様
・実技が多く、明日から使えて、患者さんにフィードバックをもらえるような実技だっだ。
・基本動作の正常パターンを見ることが軸になっているため、どこが逸脱しているか?どこを介入のポイントにすれば良いのかがわかりやすくなった
8点 急性期 理学療法士 玉城 大勧様
・少人数で実技が多く、理解するまで説明してくれる
10点 訪問リハビリ 作業療法士 H.O様
・動作分析について初めてしっかり学べた。現場ですぐ実践できそう。寝返りが歩行につながることを知ることができた
・動作分析の見るポイントがわかったのですぐに現場で実践できそう。
・ポイントがわかったので原因を探してアプローチもやって見ることができそう
【療活講習会一覧】
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