こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。
さて突然ですが、みなさんは結帯動作ってご存知でしょうか。
「耳にしたことはあるけど、雰囲気しかわからない」という方も、「実際に現場で見てますよ」という方も、「そもそもなんだそれ」っていう方もいらっしゃるかと思います。
今回は「10分で結帯動作の概要を”雰囲気で”理解してみよう」これを目標として記事を書いてみました。
結帯動作ってなに?
- 辞典では名称が定義されていなかったので、文献から抜粋しました。
結帯動作を運動学的に捉えると、肩関節伸展・内旋・外転の複合運動である。
引用元:鈴木 静香, 村田 雄二 他, 結帯動作の制限因子の追求─筋に着目して─.第47回日本理学療法学術大会 抄録集 Vol.39(2).
皮肉なことに、結帯動作の現状を把握した結果、どう介入していいかかえって迷いやすくなる「肩の問題を再確認する動作」とも言えるほど、結帯動作の改善は悩ましいものですよね。この結帯動作、ADLでは
- ・衣服の着脱(特に女性)
・トイレでお尻を拭く
・背中やお尻を洗う
などで活用される特徴があります。この辺りから「わかっちゃいるんだけどねー」という、よくあるあの空気が見え隠れしてきます。
よくある勘違い
「じゃあ肩の伸展・内旋・外転ができればいいんじゃないか?」と思いませんか? 実を言うと、そうでもないんです。
肩の動きに関わる部位というと、
- 上腕骨
- 肩甲骨
が思い浮かびますよね。
肩の伸展・内旋・外転では、特に上腕骨の動きに注目しやすいですが、実は肩甲骨の動きによって大きく動き方が変わってきます。
例えば肩の伸展を例にとると、
「おい、肩の伸展って、肩峰を通る垂直線に対して上腕骨がどれくらい後ろに動くかってことだろう?」
「肩峰がバリバリ前に動いて、肩甲骨がメッチャ動いてるぞ」
「上腕骨だけじゃなくて、体幹も動くぞオイオイ」
と、ROMの測定方法とずいぶん違う現象が起こることって、よくあります。
(ちなみに肩の伸展可動域の測定軸は、以下のとおりです。)
最初にお伝えした結帯動作に求められる動きは、ケガも何にもしてなくて問題なく肩を動かせる人の動作パターンから得られた成果であり、ケガをした人にいきなり肩の伸展・内旋・外転の動きを求めるのはレベルが高すぎるということになります。
前提となる三本柱
結帯動作には大事な三本柱があります。
- 1. 棘下筋
2. 関節包
3. 烏口突起
最低限、この三本柱を念頭に置いておくと「なぜだろう」が解消されやすいです。
棘下筋は肩の伸展・内旋に関与すると考えられており、肩伸展の際に肩前面の関節包が伸長されます。
もし棘下筋が機能せず、肩前面の関節包が伸長できないと、烏口突起に付着する筋が収縮し肩甲骨が大きく前に倒れるように代償することになります。
肩甲骨だけで肩の伸展を代償しきれないときは、さらに体幹を前に倒す動きがついてきます。
まとめ
以上、今回は結帯動作の概要についてお話させていただきました。
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療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平
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