毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日も運動学習についてお伝えしていきます。
以前の記事はこちら↓
動作を無意識に落とし込むには?
無意識に動作を行うために、私は作業療法を行なっています。
作業療法士協会が定めている定義に『病気やけが、もしくは、生まれながらに障害がある人など、年令に関係なく、日常の生活に支援が必要なすべての人が、社会とのつながりを「作業」を通じて作ります。』とあります。
生活の中で能力や機能を落とし込んでいき、作業療法を通じて生活を豊かにしていくことが大事だと私は解釈しています。
私はその作業療法を無意識に落とし込むときに使っていました。
具体的には?
例えば、上肢操作で肩を意識してしまい無意識に落とし込めない方には、何か目的動作をしてもらいます。上にあるものを取ってもらう、キャッチボールをする、イーゼルを少し高いところに置いて絵を描いてもらう・・など肩から意識を外した動作をしてもらっていました。
歩行を無意識に落とし込むときには、会話をしたり計算問題をやったりしながら歩いていました。計算問題を行うときは掛け算→足し算→引き算の順に行います。掛け算は手続き記憶なので比較的容易です。
また、けん玉を持ってその玉を落とさないように歩く、というようなことも行なっていました。
立位の状態で荷重を促したい場合には、柔らかいボールでキャッチボールを行なっていました。その際、投げるボールを左右にずらすことで自然と左右に荷重がかかるようにしていました。また、八の字を描くように歩いてもらったりもしていました。これは八の字の方に意識が向くので歩行には意識がいきません。また回る方向の下肢に自然と荷重がかかるので、麻痺側の荷重訓練にも活用していました。
このように、環境設定やアクティビティを上手く使って動作を無意識に落とし込んでいました。
このとき、その利用者さん・患者さんが好きなものをできる難易度で選ぶようにしてください。
まとめ
運動学習について②
1. 動作を無意識に落とし込むためには、環境設定やアクティビティを活用する。
2. ダブルタスクを行うことで、動作に意識が向きにくくなる。
3. アクティビティは利用者さん・患者さんの好みや難易度で選ぶ。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
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