毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は前回に引き続き頚椎症性神経根症についてお話ししたいと思います。
前回の記事はこちら↓
本日は頚椎症性神経根症の評価についてお伝えします。まずやってほしい主な評価はスパーリングテスト、反射検査、MMT、感覚検査です。
スパーリングテスト
頚椎症性神経根症の評価をしていくにあたり、本当に神経根症状なのかを判別するためにスパーリングテストを行います。
方法は、患者の頚椎を後方から疼痛側に側屈・回旋・伸展させます。その状態で頭部に手を置き圧迫し、頸・肩・腕に疼痛が誘発された場合、陽性となります。
これにより神経根症状なのかを判別することができます。
反射検査
次に、圧迫されている部位を特定するために腱反射検査を行います。
上腕二頭筋腱、腕橈骨筋腱、上腕三頭筋腱の反射検査を行い、どれが減弱しているのかでどの神経根が障害されているのかを確認します。
反射検査のポイントは、左右で比べることです。例えば、同側の上腕二頭筋と上腕三頭筋の腱反射の反応を比較しても意味がありません。必ず左右の同部位で比較するようにしましょう。
MMT
肩外転、肘屈曲、手関節背屈、肘伸展、手関節掌屈、手指屈曲、手指内外転のMMTを確認することでもどこが障害されているのかがわかります。
感覚検査
感覚検査も腱反射同様、左右差をみるようにしましょう。
頚椎椎間関節の評価とは?
これらの評価によって障害部位を特定することができたら、次に頚椎椎間関節の可動性の確認や頸部の安定性(筋力)の評価をしていきます。
まず頚椎の各椎間関節の滑走性を評価していきます。頚椎の棘突起を触診し、頸部を屈曲・伸展してもらい頚椎の滑走性を確認していきます。
頸部の筋力検査
また、頚椎の安定性が悪くなっていることで神経根症状が出ている場合もあるので、筋力も確認しておきましょう。
筋力は、頭部の屈曲と頸部の屈曲のMMTを見ていきましょう。複合屈曲では筋が判別できないので、頭部と頸部の屈曲は分けてみていきます。
頭部屈曲の主動作筋は、頸長筋、頭長筋、舌骨筋群です。
頸部屈曲の主動作筋は、胸鎖乳突筋、頸長筋、前斜角筋です。
頭部の伸展と頸部の伸展においても主動作筋は異なります。主動作筋や詳しいやり方はMMTの教科書で復習してみてください。
まとめ
頚椎症性神経根症について〜評価〜
1. スパーリングテストにて神経根症状であるかを判別する。
2. 反射検査、MMT、感覚検査によって、どの部位が障害されているのかを特定する。
3. 頸部の可動性や安定性(筋力)を確認し、神経根症状が出ている原因を探る。
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