ADL改善！固定電話・子機の使い方とリハビリ～OT・PTのためのADL実践ガイド～

みなさんこんにちは。作業療法士の仲田です。

今回は、理学療法士・作業療法士向けに、患者さんの電話利用（固定電話・子機）に関するリハビリテーションについて解説します。Zoomのナイトセミナー「OTしゃべり場」での会話を元に、実践的な内容をお届けします。

こんな方におすすめ

【会話形式で解説！】

先生！電話について知りたいです。

電話は、スマホですか？固定電話ですか？

あ…スマホも電話でしたね！両方です！

固定電話で考えていたのですね。

先輩が”電話の受け答えについて考えてきて”と言ってきたので、固定電話かなと笑

電話は、固定電話とスマホとで対応変わりますからね。

形も操作方法も違いますからね。

その通りです！しかも、固定電話は子機もあるので何をメインに使用しているか情報収集が必要になりますね。

スマホじゃなくて、固定電話と子機を教えて下さい！

まずは、何が必要だと思いますか？

えっと、番号を記憶した状態やメモをみながらボタン操作することです！

認知機能と手指の運動機能についてですね。良い視点です！

ありがとうございます！

他には、電話を通じて言葉のやり取りがありますよね。コミュニケーション能力が必要ですよ。

たしかに！

固定電話も色々と種類があって、使いやすい電話機を選ぶと良いですよ。大きなボタンがついてるタイプや簡単操作で音量調節ができるものが良いですよ。

固定電話は色々あるんですね。

そうなんですよ。また、固定電話を座った状態で使いやすい高さに配置したり、受話器が取りやすい位置にすると良いですね。

環境設定！

正解です！

やった！

さて、固定電話のリハビリの順番ですけど、①基本操作の練習②シナリオ練習③認知機能の補助を行います。

①は受話器の操作とボタン操作…②はシナリオだから電話の受け答え、電話をかけること…③は認知機能だから番号ですね！

流石です！

成長してます！

子機に関しては、①持ち運びの練習②環境調整を行います。

①は片麻痺だから片手での操作…②は子機を置いておく位置ですね！

素晴らしい！①に両手の活用を入れると更に良いですよ。麻痺を呈しても動ける方は参加してもらいましょう。

はい！

後は、”リスクと注意点”と”効果を高める工夫”についてになりますが続きは療活でお話しましょうか。

よろしくお願いします。

固定電話・子機のリハビリテーション：具体的なステップ

情報収集： 患者さんが主に使う電話の種類（固定電話、子機、スマホ）を確認します。
固定電話の場合：
- ①基本操作の練習：受話器の取り方・置き方、ボタン操作（番号入力、音量調節など）
- ②シナリオ練習：実際の電話の受け答えを想定した練習（電話をかける、受ける、伝言を残すなど）
- ③認知機能の補助：番号の記憶、メモの活用、短縮ダイヤルの利用など
- 環境調整：電話機の種類（大きなボタン、音量調節機能付きなど）、設置場所（高さ、受話器の位置）
子機の場合：
- ①持ち運びの練習：安全な持ち運び方法、片手操作、両手操作（麻痺の程度に応じて）
- ②環境調整：子機の置き場所（取りやすい場所、充電場所）