こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
患者さんを評価する上で様々な評価バッテリーがありますよね?その中で今回は下肢機能の評価バッテリの一つSPPB(Short Physical Performance Battery)ついて基礎から考えてみます。SPPBはEWGSOPのサルコペニアの診断基準の一つとしても用いられており、特別な器具を必要とせず、短時間でできるのがメリットとして挙げられます。
SPPB Short Physical Performance Battery)って?
National Institute on Aging(NIA)によって開発され、 1994 年に発表された高齢者の下肢機能の評価バッテリーです。1)
バランステスト、歩行テスト、椅子からの立ち上がりテストの3つで構成され、それぞれ4点ずつ、合計12点、0-6点を低パフォーマンス、7-9点を標準パフォーマンス、10-12点を高パフォーマンスと分類します。
テストの方法は?
バランステスト→歩行テスト→立ち上がりテストの順に評価し、各項目の合計点数を算出します。
70歳以上で4-6点、7-9点の方は10-12点の方に比べてADL障害のリスクが高くなるとされています。3)
評価後のポイント
単純に評価バッテリーそして使用しただけでは数字を出して終わりになります。ただそこからリハビリとして展開していくには各項目のどこの部分ができてどこの部分ができていないのか質的評価で確認してみましょう。
そのために立位、歩行分析、立ち上がり動作分析が必要になります。
各動作分析から点数の獲得できなかった原因を抽出し、アプローチをしましょう。
動作分析についてはこちら>>>リハビリの評価を勉強してみる〜仮説・検証編〜
まとめ
SPPBは
- 高齢者の下肢機能の簡易バッテリーとして使いやすい
- 予後予測にも利用できる
- 各動作の動作分析から介入が必要
評価バッテリーの量的な評価にプラスして質的な評価も合わせて行い、効果的な介入をできるよになりましょう。
歩行、立ち上がり、立位バランスに必要な下肢機能の介入方法は?
>>>【触診が苦手な方限定】ROMexを効率的に行うための触診・アプローチ法セミナー【下肢編】
療活では患者さん、利用者さんの目的を達成のサポートができる療法士が増えることで療法士自身も、患者さん利用者さんも笑顔になることを目的に活動しています。
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あなたも当たり前のことができるようになり「ありがとう」と言われる療法士になりませんか?
参考文献・資料
1)Guralnik JM,et al:A short physical performance battery assessing lower extremity function: association with self-reported disability and prediction of mortality and nursing home admission.Journal of Gerontology Vol.49 No.2:M85-M94,1994
2)Puthoff M. (2008) Outcome measures in cardiopulmonary physical therapy: Cardiopulmonary Physical Therapy Journal. March 19 (1): 17-22
3)Guralnik, J. M., Ferrucci, L., Simonsick, E. M., Salive, M. E., & Wallace, R. B. (1995). Lower-Extremity Function in Persons over the Age of 70 Years as a Predictor of Subsequent Disability. New England Journal Of Medicine, 332(9), 556-562.
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