立ち上がり評価のすゝめ。骨盤以外に、股関節の横の動きを見るメリットをお伝えします。[療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その128~]

立ち上がり評価のすゝめ。骨盤以外に、股関節の横の動きを見るメリットをお伝えします。

こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。

 

ADLを行う場面の中で、立ち上がり動作は割といろんなところで登場しますよね。

ベッド/布団から起き上がるとき
食卓のイスに座って食事をするとき
トイレに入るとき
お風呂に入るとき、など…

このとき、評価する視点は前・後の動きに注目しがちですが
実は横の動きも重要なんです。

なぜ横の動きが大事?

 

横の動きの定義

今回お伝えする「横の動き」は、
股関節の内外転・内外旋を意味します。

縦の動きは、主に骨盤前傾と考えていただきたいと思います。

立ち上がり動作


健常者を対象とした立ち上がり動作の分析研究では、
「骨盤が前傾したあと、大腿骨の回旋動作が発生していた」
との結果を得ています。
(参考:http://www.jsomt.jp/journal/pdf/055020085.pdf

 

立ち上がる際にからだを前傾すると思いますが、このとき
「骨盤前傾(前後のうごき)」のあとに
「大腿骨の回旋(横のうごき)」が発生していたそうです。

 

つまり、立ち上がる際に
「骨盤前傾(前後のうごき)」と
「大腿骨の回旋(横のうごき)」がうまく行えると、
スムーズに立ち上がりやすいんじゃないか?と言えます。

(ただし、骨盤前傾と大腿骨の回旋動作に相関はみられず
骨盤・大腿骨それぞれの動きが確認された、という結果であったことを
あらかじめご承知おきください。

 

支持基底面が広くなる

また、立ち上がる際に、膝をピタっとつけた姿勢よりも
膝を離して、やや足を開いた状態のほうが
立ち上がり動作が安定する報告があります。
(参考:https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1552101001

足を開いて座ることができると、
支持基底面を広く取ることができ、安定した立ち上がり動作を行いやすく点からも
股関節を中心とした「横の動き」が大事であると言えます。

立ち上がる場面以外にも、しゃがむ・着座するときにも
この「横の動き」が関与すると考えられますので、

ぜひチェックしてみてくださいね!

 

まとめ

今回は、さまざまなADLに共通してみることが多い
立ち上がり動作の評価の視点をお伝えしました。

股関節の横の動きが阻害されると、
立ち上がったり、しゃがむだけでも一苦労…となりますし
ふらつきやすくなります。

一人でも安全に生活ができるようになるために、
ぜひ横の動きも評価してみてくださいね!

 

 

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療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平

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