第55回理学療法士国家試験 午前 第60問

第55回理学療法士国家試験 午前 第60問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 

線毛上皮があるのはどれか。

  1. 子宮
  2. 尿管
  3. 膀胱
  4. 卵管

 

解答

5

 

解説

上皮の分類は

  • 単層扁平上皮:交換。胸膜、腹膜、血管内皮、肺胞など
  • 単層立方上皮:濾過。甲状腺の濾胞上皮、尿細管など
  • 単層円柱上皮:吸収。胃、小腸、大腸、子宮、卵管など
  • 重層扁平上皮:保護。皮膚、口腔、食道、膣など
  • 多列繊毛上皮:運搬。気管、鼻腔など
  • 移行上皮:貯蔵。膀胱、尿管、腎盂、腎杯

に分けられます。

 

繊毛の役割

繊毛は自由表面上の物質の運搬の役割があります。

  • 気管や鼻腔であれば空気中に含まれいてるホコリや異物などの除去。
  • 卵管であれば卵子の運搬

が主な役割になります。

 

なので解答は5になります。

 

 

これを臨床で活かすには?

正直直接的に臨床にどう結びつくかはイメージしにくいですが、例えば、重層扁平上皮などは体の保護の役割を持ちます。なので逆説的に考えると損傷しやすい細胞と考えることができます。損傷するとその治癒過程から癒着、瘢痕形成しやすく、その後の可動域制限につながることもあります。実際の臨床ではROM制限の原因として皮膚の影響がかなりあります。単純に筋肉や関節だけでなく組織から見た可動域制限にも目を向けていきましょう。

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