こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。
変形性膝関節症の総論とガイドライン、膝関節の構造、評価とお話ししてきました。今回は運動療法についてお伝えしていきます。
変形性膝関節症の運動療法の順番
介入には
- 動きやすい状態にする(機能)
- 意識的に動かす(能力)
- 無意識で使える(ADL)
の順に行っていく必要があります。
1、動きやすい状態にする(機能的)
この状態は機能的に膝関節が動きやすい状態にしておくことです。前回の評価の結果から物理療法、徒手的介入などを用いて非過重の状態で動きやすい状態にしておきましょう。
2、意識的に動かす(能力的)
この段階が運動療法になります。
基本的には荷重位(立位など)で膝関節の安定性を意識しながら運動を行っていきます。詳しくは後で解説します。
3、無意識で使える(ADL)
リハビリの目的は機能改善ではなく、困っているADLが変化することです。1、2の段階で意識的に膝関節の運動が行えるようになったらそれをADLで使えるようになるためにADL動作の練習を行いましょう。
この3つの段階を意識してリハ室だけで使える機能ではなく、日常生活で使える動きの獲得を目指しましょう。
実際の運動療法について
運動療法について解説していきます。詳しくはこちらの文献に段階ごとの方法が記載されているので参考にしてください。
Kim L. Bennell et all Neuromuscular Versus Quadriceps Strengthening Exercise in Patients With Medial Knee Osteoarthritis and Varus Malalignment ARTHRITIS & RHEUMATOLOGY Vol. 66, No. 4, April 2014, pp 950–959
STEP1:膝関節の屈曲/伸展(反対側下肢を前後に動かす)
STEP2:膝関節に内反方向に抵抗をかけ、膝関節が内外反しないようにコントロールしたまま、膝関節の屈曲/伸展(反対側下肢を前後に動かす)
STEP3:膝関節の屈曲/伸展(反対側下肢を左右に動かす)
STEP4:立ち上がり
STEP5:階段昇降
この段階で行っていきます。
ポイントは膝関節の安定性を意識して動作時に膝が常に正面を向いているように意識して運動を行っていきます。
この運動療法の後に無意識で使えるようにADL動作の練習を行います。
まとめ
変形性膝関節症について勉強してみた 〜運動療法編〜
- 膝関節を安定性と運動性の獲得を目的とする
- 負荷を上げていく
- 膝の向きを意識する
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