爪先立ち(カーフレイズ)のポイントについて from リハコヤ

爪先立ち(カーフレイズ)のポイントについて from リハコヤ

毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。

 

本日は、爪先立ち(カーフレイズ)のポイントについてお伝えしていきます。

 

臨床でエクササイズとしてよく用いられる爪先立ちの運動(カーフレイズ)は、何を目的として行なっていますか?

カーフレイズをおこなう際、膝関節屈曲位と伸展位では、どちらで実施していますか?それぞれヒラメ筋と腓腹筋が働きますが、それらはどこで活躍するために鍛えているのでしょうか?

そのようなことまで考えて、利用者さん・患者さんに運動を処方するようにしましょう。

 

 

足部の安定性について(内側縦アーチ)

 

 

足部の内側縦アーチは踵骨・距骨・舟状骨・内側楔状骨・第一中足骨で構成され、一般的に“土踏まず”と呼ばれます。これはウィンドラス機構やトラス機構にも関与し、歩行運動と密接な関係があります。

 

内側縦アーチに関与する筋は以下の通りです。

・後脛骨筋:舟状骨を引く

・前脛骨筋:第一中足骨底を引く

・長母趾屈筋および長趾屈筋:第1〜5趾を引くと同時に距骨と踵骨を安定させる

・母趾外転筋:第一中足骨と距骨を引く

 

 

足部の安定性について(外側縦アーチ)

 

 

外側縦アーチは踵骨・立方骨・舟状骨・第五中足骨で構成され、足のバランスと密接な関係があります。

 

外側縦アーチに関与する筋は以下の通りです。

・長腓骨筋:踵骨を持ち上げる

・短腓骨筋:第五中足骨頭を引く

・小趾外転筋

 

 

足部の安定性について(横アーチ)

 

 

横アーチは後足部レベル、楔状骨レベル、中足骨レベルに分類されます。

 

中足骨レベル

骨:第1〜5の中足骨頭

筋:母趾内転筋横頭

 

楔状骨レベル

骨:3つの楔状骨、立方骨

筋:長腓骨筋

 

後足部レベル

骨:舟状骨、立方骨、踵骨

筋:後脛骨筋

 

これらのことから、足部の内在筋(屈筋)と後脛骨筋、長・短腓骨筋がしっかりと働くことが重要であることがわかります。

 

よって、足部の安定性を評価する際には、どの部分で足部が不安定になっているのか、MMTを測定していきます。

 

測定する部位は以下の通りです。

・前脛骨筋

・後脛骨筋

・長短腓骨筋

・足部内在筋

 

 

カーフレイズ実施時のポイントとは?

 

カーフレイズを実施する際には、荷重位置による筋活動の差を考慮し、運動を処方していきます。

 

 

前足部に荷重位置がある場合、母趾荷重の場合は長腓骨筋が、小趾荷重の場合は後脛骨筋が優位に働きます。

 

 

これをカーフレイズ実施時に当てはめると、外旋位で爪先立ちをすると母趾側に荷重がかかり長腓骨筋のトレーニングになり、内旋位で爪先立ちをすると小趾側に荷重がかかるので後脛骨筋のトレーニングになります。

 

下腿三頭筋だけではなく、内旋・外旋することによって、はたらく筋活動が変わります。

足部のバランスを崩している原因をしっかりと把握した状態で個別にトレーニングすることで、より効果的なトレーニングになります。

ぜひ臨床に活かしてみてください。

 

 

まとめ

 

爪先立ち(カーフレイズ)のポイント

1. 足部の安定性には、前脛骨筋、後脛骨筋、長短腓骨筋、足部内在筋が主に関与する。

2. 前足部に荷重位置がある場合、母趾荷重の場合は長腓骨筋が、小趾荷重の場合は後脛骨筋が優位に働く。

3. カーフレイズを外旋位で実施すると長腓骨筋、内旋位で実施すると後脛骨筋のトレーニングになる。

 

 

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