こんにちは!
3回にわたって、
『股関節の構造からみる正常な運動の特徴』
をお伝えしています。
第2回目の今回は、
『中臀筋が機能する3条件』について
まとめていきます。
MMTではしっかり中臀筋の収縮を
触診できていても、
なかなか動作が改善しないことって、ありませんか?
実は、股関節が関節面で
荷重する『3つの準備』ができていないと、
中臀筋は機能しなくなるって…ご存知でしたか?
まず、股関節が荷重位で安定した状態を保つためには
下記の3条件を満たしている必要があります。
- 関節を受け止める骨構造がしっかりしている
→大腿骨頸部の骨梁における骨密度 - 股関節関節面が機能している
→股関節内での炎症、軟部組織の損傷がないこと - 股関節の関節運動が行える
→股関節内の軟部組織の弾力が保たれていること
股関節内の軟部組織のうち、
荷重で特に重要になるのは「滑液」です。
滑液は股関節の内部を満たし、
股関節の緩衝材として作用します。
この緩衝材が減っていたり、
硬くなっていると、
股関節にかかる衝撃をうまく逃がすことが
難しくなり、痛みを引き起こします。
そして中臀筋は、
大腿骨頭を寛骨臼へ押し付ける作用を持っていますので
『中臀筋が収縮すること=股関節関節面が圧迫される』
とも言い換えることができます。
そのため、股関節に荷重すると痛い状況だと
この『中臀筋が収縮すること=股関節関節面が圧迫される』現象は
身体としては有害で避けたい現象と捉えられるため、
どうやっても進みません。
ですので、立位での作業や歩行動作を改善する際は
- 関節を受け止める骨構造がしっかりしている
→大腿骨頸部の骨梁における骨密度 - 股関節関節面が機能している
→股関節内での炎症、軟部組織の損傷がないこと - 股関節の関節運動が行える
→股関節内の軟部組織の弾力が保たれていること
これら3ポイントをまず評価し、
それぞれに介入する必要があります。
ところで、座位での作業時には
中臀筋は全く関係ないのか?というと、
実はそうでもないのですが…
ここは次回、お伝えいたしますね。
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