こんにちは!
患者さん・利用者さんの問題点を一緒にさがす!を基本にしている加藤です。
療法士が臨床で必ず患者さん、利用者さんから聞かれる訴えの疼痛・・・
本日はその疼痛に対してよく利用されている湿布について整理してみました。
1 まずは疼痛の種類をしっかり分けておくこと
疼痛の種類は簡単に分けると2種類あります。その2種類をしっかりと分類できることが大切です。分類後、それぞれアプローチする方法が明確に違うからです。
急性炎症
捻挫(ねんざ)や打撲、ぎっくり腰といったものの受傷直後、局所に急激に負荷がかかり、炎症反応を起こしています。つまり、血流量が増加し、腫脹(腫れ)、発熱、疼痛(とうつう)を起こしている状態です。この時期に必要なのは炎症を抑制することで、局所を安静にし、発熱を抑えること、つまり冷やすことが重要なのです。
慢性時痛
慢性時には炎症はなく、痛めた局所が疲労し、機能不全に陥っている状態です。筋肉は硬くなり血流が阻害され、疲労した局所に酸素と栄養が行き届かなくなり、その結果、重だるいような痛みが生じることがあります。この時期には温めて血流を改善させ、痛んだ局所に十分な酸素と栄養が行き届くようにしてあげることが重要なのです。
2 湿布の容用法
では、次に湿布の特徴について久光製薬のHPを見てみましょう!久光製薬では以下の通り湿布を紹介しております。
- 優れた抗炎症・鎮痛効果のある「フェルビナク」を1枚あたり70mg配合した鎮痛消炎シップ剤です。
- 「フェルビナク」は痛みに関係する物質(プロスタグランジン)の生成を抑え、腰・肩・関節・筋肉の痛みに優れた効きめを発揮します。
- 優れた冷却力が持続し、炎症をすみやかに抑える事ができます。
- シップの角を丸くする事で衣類に引っかからず、はがれにくくなりました。
- 伸縮自在で、関節部位にもぴったりフィット。
- 左右に引っぱるだけでフィルムがはがせる「バリピタシート採用」なので、どんな部位でも簡単に貼る事ができます。
(引用:http://www.hisamitsu.co.jp/healthcare/products/055.html)
簡単にまとめると抗炎症薬であり、上がりすぎている血流量を下げる作用があります。
3 湿布の適正は?
上記のことを把握し、臨床場面に戻ってみましょう。現在、臨床では『疼痛=湿布』となっていませんでしょうか?この考え方は正しい場合と間違えている場合があります。
つまり
炎症がある場合は湿布を貼ることが良いでしょう。しかし、慢性時痛の時、つまり血流が阻害されている時に湿布を貼ることが良いことでしょうか?
血流が下がって疼痛が出ている状態なのにさらに血流を下げてしまう・・・
答えは簡単ですね!
4 まとめ
疼痛の種類に対してそれぞれアプローチする方法が違います。その違いをしっかり把握し、正しい知識でアプローチすることが患者さん・利用者さんの疼痛に寄り添うこととなります。この正しい分類をできるか?がとても大切になります。
療法士活性化委員会のAssessmentコースでは、疼痛を生理学からみた観点もお伝えしております。またその他にも骨盤、脊柱、股関節、膝関節、足部、肩関節、呼吸・嚥下をお伝えしております。この流れで受講していただくことで全身を短時間で評価することが可能となります。
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療法士活性化委員会
認定講師
作業療法士 加藤 淳