こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。
今回は、浴槽をまたぐ動作の評価ポイントのうち
評価ポイント③ 上げた足を洗い場から浴槽へ移動する場面
に焦点をあて、
骨盤帯も評価できてたら良かったな〜っと思ったので紹介しようと思います!
これまでの内容をサクッと整理!
と、本題に入る前に…
前回までのコラムを少しふりかえります。
浴槽をまたぐ前段階で、
片足立位で、もう一方の股関節を外転する動きが出てくるため
両方の股関節 外転筋である中臀筋の働きを見ておきましょう!
とお伝えしてきました。
(前回までのコラムはこちら
→浴槽をまたぐ動きをどう評価していいか迷いがちな人に届け!入浴のまたぎ動作を見るポイント
→入浴動作を評価する選択肢のひとつになると思う。両側の股関節の動きに注目してみた。)
さて、お待たせしました。
次から本日のテーマに移ります!
③上げた足を洗い場から浴槽へ移動する場面
評価のポイント
この段階では、骨盤より上にある身体を移動しつつ
上げていた下肢を浴槽内に接地していく動きが出てきます。
ですので、
『骨盤帯などを、安定して移動ができるか?』
が、重要な評価ポイントとなります。
今回は、骨盤帯に注目して考えていきますよ。
骨盤帯は、どんな働きをしているの?
浴槽をまたぎ、浴槽内へ移動するときに
骨盤は以下のような働きが求められます。
●遊脚側(浴槽に入れるほうの)下肢: 骨盤挙上
○立脚側(片足立ちをしている)下肢: 骨盤の安定化
これらの骨盤の動きには、内・外腹斜筋が大きく関わってきます。
内・外腹斜筋は、体幹の前屈や側屈、回旋の動きをコントロールしていますが
単独では骨盤を挙上したり、
協調して骨盤を安定させる作用も持っています。
どこを評価したらいいの?
評価ポイントとしては、
以下の2点が上げられます。
1. 体幹の側屈・回旋の動きが行えるかどうか?
*動作の見方については、コチラをご参照ください。
手前味噌で失礼します。
【身体を捻る動作から座位を評価する】療法士に必要なセルフエクササイズの考え方~その4~
(執筆者:吉田)
2. 身体が動いているときも、身体を支えられるか?
(例→ 横歩き、前方/側方リーチング)
横歩きや前方/側方リーチングは、
歩いているときや座位や立位での作業中に
無意識にバランスを保つ能力と関連があると考えられます。
なので、横歩きや前方/側方リーチングを
上体を安定しながら行えるかを観察するのは
有用だと思います。
(参考文献)
→転倒とTimed up & Go testの関連についてhttp://www.japanpt.or.jp/upload/jspt/obj/files/guideline/19_physical_vulnerability.pdf
→090 地域在住高齢者における体幹回旋可動域 とバランス評価指標との関係性(南雲 大. 第21回千葉県理学療法士学会 フレッシュマン発表抄録)
→横歩き時間と動的バランス能力との関連性について(五味 雅大 他.理学療法科学 29(5), 789-792, 2014.)
浴槽をまたぐ動きを一つずつ考える
今回は、浴槽をまたぎ、浴槽へ移動する動きに注目して
入浴動作の評価ポイントを整理しました。
評価ポイント:
『骨盤帯などを、安定して移動ができるか?』
具体的な評価項目:
1. 体幹の側屈・回旋の動きが行えるかどうか?
2. 身体が動いているときも、身体を支えられるか?
(例→ 横歩き、前方/側方リーチング)
入浴動作に限らず、必要な動きを整理できてくると
評価や介入プランをシンプルに考えやすくなります。
その結果、利用者さんが生活しやすくなってくれると
嬉しいですよね^^
もし、動作分析が苦手…と思われている方のお力になれたら幸いです。
- 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
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そんなお悩みを解決する講座です。
【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。
【 内 容 】
安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴
座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方
安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり
- 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
・肩→肋骨周囲へのアプローチ
・股関節→股関節前面へのアプローチ
わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )
Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。
次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平
【療活講習会一覧】
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