関節可動域(以下ROM)の制限因子ってよくわからないですよね。僕自身もとりあえず関節のROMを測定して角度を出したらそれで終わり、そこから制限因子を想像してROM訓練をしていました。
でもここには大切なend feel(エンドフィール)の評価が抜けていたんです。
ROM測定とは?
関節可動域ならびに表示測定法ではROM測定の目的をこのように定義しています。
(なんと昭和49年6月1日に定義されてます!)
ROM測定の目的
- 測定することによって関節の動きを阻害している因子を発見する
- 障害の程度を判定する
- 治療法への示唆をあたえる
- 治療・訓練の評価手段となる
要はROMを測定したら制限因子を特定して、それを元にアプローチして、またROM測定をして効果判定しなさいってことだと考えます。
関節可動域の制限因子を特定するには?
大事になるのが質的な評価。
end feel(エンドフィール)の確認が必要になります。
例えば股関節屈曲の可動域を測定したとしましょう。
その際に屈曲70°で股関節の可動域が制限されていた場合、なんの制限因子が考えられるでしょうか?
まずはend feel(エンドフィール)を考えてみましょう。
end feelエンドフィールは大きく分けて3つ
- 骨性
- 結合組織性
- 軟部組織性
に分けられます。
先の股関節の場合
- 骨の変形による骨性のend feel(エンドフィール)
- 後方関節包などによる結合組織性のend feel(エンドフィール)
- 大殿筋、深層外旋6筋などの短縮・過緊張などの軟部組織性のend feel(エンドフィール)
などが考えられます。
これらのどれに当てはまるかでアプローチ方法は変わります。
アプローチについてはこちらの記事を参考にしてください
>>>ROMexの目的は可動域の改善ではない!!
大事なことは制限因子の特定ではない!!
制限因子を特定してアプローチして可動域が良くなってそれで終わりではありません。
大事なことは、「なぜその部位が制限因子となってしまったか?」です。
制限を起こしてしまうような
- 病歴・受傷歴
- 日々の生活習慣
- 動き・考え方の癖
などを問診や観察から聴いたり感じたりすることで対象の方の「背景」を評価します。
その背景を評価することで「今の体の状態」である理由が見つかってきます。
そしてそれは本人は気づいていないことが多いです。
この本人が気づいていない背景に気づいてもらい、その先の生活が変わるきっかけを一緒にみつけるのがリハビリの仕事だと考えています。
まとめ
ROM-Tの制限因子を把握できるようにするには
- end feel(エンドフィール)を評価する
- 適切なアプローチを行う
- 制限因子になった理由(背景)を評価する
です。
ぜひ臨床で試してみてください^^
もし一人では難しいなと感じたら、、、
>>>【触診が苦手な方限定】ROMexを効率的に行うための触診セミナー
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