こんにちは!
患者さん・利用者さんの問題点を一緒にさがす!を基本にしている加藤です。
臨床で働いていると、膝関節のへのアプローチへの悩みは尽きないですよね・・・
特に伸展制限は難しい・・・
リハビリがうまい療法士は膝の伸展制限をしっかりと把握してアプローチしている様子。
ん?でも患者さんは屈曲時の痛みの訴えをしているはずなのに、なぜ伸展方向にリハビリするの?
本日はここをカトゲーターと考えていきましょう!
膝の痛みの要因
私も新人時代には、膝が伸展しないから伸展へのアプローチをしていました・・・徐々に知識・技術が伴い、評価ができるようになると膝関節の痛みの事実に気がつきました
1 軟骨がすり減っても痛みは出ない
よく、テレビなどで話が出る、軟骨がすり減り痛みが生じている・・・これについてですが、解剖学的には軟骨に自由神経終末はなく、痛みを感じられるはずはないのです
2 膝蓋骨の可動性が低下している
膝蓋骨は膝関節屈曲時には下方に移動し、伸展では上方に移動します。しかし、膝の痛みを抱えている多くの人はこの膝蓋骨の可動性が悪くなり、屈曲位で固まっている状態が多くあります。
3 大腿と下腿のアライメントのズレ
膝に痛みを抱えている多くの方が大腿と下腿のアライメントが崩れており、変形性膝関節症の症状がみられます。
4 膝の痛みの要因
膝関節で自由神経終末を多く分布されているのが、膝蓋支帯です。ここが緊張することで膝の疼痛が生じていることが多くあります。
(参考文献:膝関節疾患に対する理学療法 )
なぜ膝蓋支帯に緊張が生じるのか?
さて、いよいよ膝関節の要因がわかってきたことところで、なぜ、膝蓋支帯は緊張してしまうのでしょう?
1 立位時に膝関節の屈曲ではどのようになるのか?
それは屈曲位で荷重をかけていると、どうしても膝への負担のベクトルは内側または外側に逃げてしまいます。
2 膝へのベクトルが横に向いてしまう
内側または外側への負担が増えていくと、膝は安定を確保できないため、膝蓋支帯を緊張させ、固めます。そのため滑走性は低下し、常に緊張をしてしまっている状態なのです。
3 上記をまとめると
つまり、膝関節が伸展しないと、膝蓋支帯への負担が軽減できずに、疼痛緩和ができないのです。
膝関節の伸展制限で見ないといけない3つのポイント
これまでの内容で、なぜ膝関節の屈曲時の痛みなのに伸展へのアプローチが必要なのか?が見えてきたかと思います。では膝関節の伸展のアプローチとしてみておかないといけない3つのポイントについて触れていきましょう
1 ハムストリング
ハムストリングの短縮があると、そもそも伸展の制限となります。さらに、内側ハムストリングと外側ハムストリングがそれぞれの役割を担うことで、終末強制回旋運動をアシストします。
2 膝窩筋のリリース
膝窩筋は膝関節の伸展のロックを外す作用があります。逆にいうとこの膝窩筋の不全を生じさせてしまうと、終末強制回旋運動を阻害してしまうことがあります。
3 終末強制回旋運動の有無の確認
上記の2つの要因を改善しても終末強制回旋運動が生じない場合があります。その場合、伸展時に脛骨の外旋を促通する必要があります。
膝関節の伸展で1番大切なこと
上記の内容を整理すると、膝関節の伸展へのアプローチをするためには終末強制回旋運動が評価できないとアプローチができないということです。
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療法士活性化委員会
認定講師
作業療法士 加藤 淳