こんにちは! モーションアナライシスコース講師の吉田頌平です。
療法士になって7年目に突入したということもあり、改めて動作分析でハマりやすいことを書いてみたいと思います。
動作分析は、利用者さんの生活を活きいきとしたものにするうえで有効な手段だと思います。
いろんな方の動作分析の場面を見てきた私が、「うそじゃろっ!!(広島弁)」っと声を出してしまうほど悲しくなってしまった動作分析の場面を厳選してご紹介したいと思います。題して「やってはいけない動作分析2選」です。
現在勉強中で、これから動作分析を実践していく、もしくはこれから本格的に動作分析をする方、くれぐれも真似しないようお願いしますね……!
動作「分析」が、いつのまにか動作「修正」に
これは、動作分析を学びはじめたころに起こしやすいパターンです。
今回は、臨床で見る機会が多い「寝返り」を例にあげます。
なにがだめなの?
寝返りは肩から誘導されて行うものじゃないの?? と思った方、要注意です。
寝返りには、上肢から誘導されるパターンもあれば、体幹・下肢から誘導されるパターンもあります。
(この辺は、過去のコラムでご紹介していますので割愛いたします)
上肢から誘導されるパターンは体幹が連動しやすく
活動量が低下している方にとっては、体幹・下肢から寝返るほうが簡単・自然と感じることもあります。
肩から誘導するのは、あくまで体幹部を効果的に活用して起き上がるための
ひとつの「やり方」にすぎないことを確認しておきましょう。
じゃあ、どうすればいいの?
そもそも寝返りの動作分析を行う目的は、
「寝返りがしやすいポイントを見つけること」
「体幹部を効果的に活用できるか」
など、動きの特徴をつかむことです。
特徴をつかんだうえで、どんな寝返りがやりやすいと感じるのか
提案してみるのは有意義でしょう。
今回のケースだと例えば、
「〇〇さん。後ろに残った手を、先に前に持ってきてはどうですか?
そうすると背中があまり反らず、寝返りがちょっと楽になるかもしれません」
など。
同じ動作を何回もくりかえしてもらう
次は、動作分析全般でみられるシチュエーションです。
だんだん療法士・利用者さんとも表情が硬くなっていきますね…
できれば避けたいシチュエーションですよね。
なにがだめなの?
こちらは「結局、動作分析でなにをすべきか?」が押さえられていないことです。
経験を重ねた療法士は、かなりの確率で「仮説を立てて介入する」と思います。仮にその仮説が間違えていたとしても、また新たに仮説を立てて違う介入を行う。その繰り返しで原因を特定していきます。
動作分析で知りたいことは、原因を特定することではなく、利用者さんとリハビリするうえでざっくりと「どこをポイントに介入するか?」です。
介入後は変化を追う必要があるのですが、まずは介入してみないことには原因を探ることは難しいです。
じゃあどうすればいいの?
まずは動作分析で介入ポイントをざっくり絞りましょう。
そして、介入してみましょう。
変化がなければ、「ほかに影響するポイントはないか?」を考えていければOKです。
まとめ
ちなみに私自身も、上記2つをしてしまった経験があります。
特に、動作分析に慣れていないころは何回も同じ動きをつづけてもらうことがありました。
「うまくいかない動き=利用者さんにとって苦手、負担のかかりやすい動き」です。
短時間で見るべきポイントを見て、利用者さんの負担を減らしながら
動作分析を介入に活かしていきましょう!
- 日常生活動作から動作分析を行えるようになりたい…
- 寝返りをもっと見れるようになりたい…
- ADLにつながる介入プランを作れるようになりたい…
そんなお悩みを解決する講座です。
【 特 徴 】
Basic・Assessmentコースで学んだ内容をもとに
寝返りの動作分析を、参加者同士で実践しながら学べます。
【 内 容 】
安定した体重移動の要となる、体幹の機能と特徴
座位・立位で肩を屈曲するために必要な、腹部~肋骨・胸骨~肩甲骨の動きのつながり方
安定して動けるために欠かせない、股関節と骨盤帯のつながり
- 各部位で重要となる部位へのアプローチ方法
・体幹→脊柱、腹筋へのアプローチ
・肩→肋骨周囲へのアプローチ
・股関節→股関節前面へのアプローチ
わからない部分は、いつでも質問できるところも このコースの特徴です( ^ω^ )
Basic・Assessmentの内容を、実戦形式で復習することにもなりますので
実技の面でもレベルアップします。
次の一歩へ進むために、まずは自分の動きを噛み砕いて分析してみませんか?
療法士活性化委員会 認定講師 吉田 頌平
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