第55回理学療法士国家試験 午前 第15問

第55回理学療法士国家試験 午前 第15問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

第55回理学療法士国家試験 午前 第15問

問  75歳の女性。パーキンソン病。Hoehn &Yahrの重症度分類ステージⅣ。歩行時に小刻み歩行、突進現象、すくみ足が出現する。歩行練習として適切なのはどれか。

  1. 早く歩く
  2. 広いところで歩く
  3. 床にひいた一本線上を歩く
  4. 目標地点の手前を注視して歩く
  5. お盆に載せたコップを運びながら歩く

 

解答

2

 

解説

Hoehn &Yahrの重症度分類は

Ⅰ度 症状は片側にでる

Ⅱ度 症状は両側にでる

Ⅲ度 姿勢反射障害が加わってくる

Ⅳ度 日常生活に部分的介助が必要になる

Ⅴ度 車いすでの生活や寝たきりとなる

であり、問題ではステージⅣなので、歩行に介助が必要なレベルです。

現在、小刻み歩行、突進現象、すくみ足が出ている状態なので、

  1. 早く歩く
    →リズム(号令をかけたり)に合わせて歩く、早く歩くと小刻みになりやすく転びやすい

  2. これは正解
  3. 一本線を引いたところで歩く
    →一本線よりは歩幅が小さくならない様に目印をつけて歩く

  4. 目標地点の手前を注視して歩く
    →注視するとすくみ足が出たりしてしまうため、遠くを見て歩いてもらったほうが良い、また方向転換は大回りにしたほうがいいかもしれないです。

  5. 盆に乗せたコップを運びながら歩く
    →通常の歩行も大変かもしれないのに、二重課題となり困難

環境設定として、物を置かないで動線をしっかり確保した方がいいと思うので(狭いところだと突進現象とかが出やすい)、広いところで歩くのがいいかと思います。

ということで正解は2。

これを臨床で活かすには?

ちなみにパーキンソン病の4大症状としては

  • 無動
  • 固縮
  • 安静時振戦
  • 姿勢反射障害

他には、仮面様顔貌、脂顔、文字を書いたら小さくなったり、起立性低血圧、便秘などあります。これらの症状はパーキンソン病として現れますが、もしパーキンソン病による不動が原因で起きてるものがあった場合はどうでしょうか?進行性の疾患は病気自体の進行は止められませんが二次的な機能障害については対応できます。そのためにも疾患の特性と筋骨格系に対するアプローチ方法を知り疾患によるものか筋骨格系によるものかを判断できるようになりますしょう。

今回協力いただいたのは

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