体の動きをどう捉えるか?シンプルに考えてみた

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

動作分析や評価、そしてアプローチ、いろんな考え方があり、相談した人の得意分野によって

  • 神経系の働きがどうとか
  • バイオメカニクス的に考えるとどうとか
  • そもそも動ける環境にあるのかどうとか
  • 運動学的に考えるとどうとか
  • そもそもその人の目的はどうとか

正直わけわからなくなることありませんか?僕はよくなっていました。
そして知識が足りないと自分を責め、勉強しようにも何から勉強していいかわからず、臨床が嫌になっていったことを思い出します。
そこで今回はいろんな考え方がある前に、そもそも体の動きって何があったっけ?って基礎的な部分を考えてみたいと思います。

体が動くには関節が動く必要がある

そもそも人が動くという行為のためには目的があって、その目的がなければ人は動かないって話もあるんですがそこは今回は置いといて、まず動くために必要な関節の動きを考えてみましょう。

関節の動きは

  • 屈曲/伸展
  • 外転/内転
  • 外旋/内旋

の3種類です。すべての関節はこの動きの組み合わせで動いています。動作を行うとき、各関節がこの3つの動きを組み合わせて動いています。

なので評価するのはこの関節の動きに必要な要素になります。

関節の動きに必要な要素

関節が運動するのに必要な要素は

  • 関節
  • 筋肉
  • 神経系

の大きく分けて3つの要素に分類できます。

この3つの要素を先程の関節の動きの3方向それぞれ評価しましょう。そして問題点を抽出してみましょう。

例えば股関節の動きに問題がある場合

要素1 関節

  • 画像診断:関節の変形などを確認
  • 関節の遊び:緩みの姿位での動き、他動の可動域測定(屈曲/伸展、外転/内転、外旋/内旋)

要素2 筋肉

  • 求心性:MMT
    屈曲(腸腰筋)/伸展(大殿筋、ハムストリングスなど)
    外転(中殿筋、TFLなど)/内転(内転筋群)
    外旋(深層外旋6筋、大殿筋)/内旋(小殿筋)
  • 遠心性:臥位→股関節の屈曲伸展をゆっくり行えるか、坐位→骨盤の前後傾をゆっくり行えるか

要素3 感覚

  • 入力:表在感覚、深部感覚
  • 出力:坐位で側方リーチ時の姿勢反射がみられるかを見る

これはあくまで一部ですが評価し、問題点を抽出してきましょう。

動作間の関連もみてみる

  • 臥位(寝返りなど)
  • 坐位(リーチ、立ち上がりなど)
  • 立位(歩行など)

それぞれの動作を分けて評価し、それぞれにアプローチしていませんか?

動作はすべてつながっていきます。これらの動作をつなげて見るには問題となっている要素がそれぞれの動作の同じ時期にあるかどうかをみてみましょう。それによってアプローチの段階付も行えるようになります。

動作のつながりについてはまた次週続きを書きます!

まとめ

体の動きをどう捉えるか?シンプルに考えてみた

  1. 関節の動く方向は3つしかない
  2. 関節を動かすための要素も3つしかない
  3. 動作のつながりを意識する

対象者の見かたは療法士の数だけあると思います。ただし、みている対象はみんな同じ人間の動きです。まず人の体がどうやって動いているのかを整理してみましょう。

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