第56回理学療法士国家試験 午前 第11問

毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!

問 

健常成人に対して自転車エルゴメーターを用いて10 Watts から開始し、1分間 に15 Watts 増加させるランプ負荷法で自覚的最大運動強度まで運動負荷を行った。その際の呼吸循環代謝指標の変化を図に示す。縦軸は一回拍出量、横軸は時間経過を示す。 一回拍出量の変化を示すのはどれか。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5

 

解答

1

 

解説

ramp負荷試験は運動強度を直線的に増加させる方法。特に心拍数やVO2はほぼ直線的な増加が得られる。この負荷法からはpeakVO2やATなどの重要な運動耐容能指標が測定できる。

 

1:一回拍出量の変化。一回拍出量は運動開始時に上昇し、一定時間で増加が止まり、それ以上は心拍数が増加する。

2:二酸化炭素排出量。運動初期は嫌気性代謝、次第に好気性代謝が始まり、最後は好気生代謝のみに移行するため、グラフの傾きが2回変わる。

3:呼吸交換比。酸素摂取量に対する二酸化炭素排出量の変化。エネルギー源がタンパク質、炭水化物、脂質がで傾きが変わる。運動開始時は炭水化物が優位なので緩やか、徐々に脂質の代謝に切り替わるので傾きが急になる。

4:酸素摂取量と心拍数の比。運動開始とともに上昇するが、運動終了に向かって傾きが緩やかになっていく。

5:酸素摂取量。運動負荷とともに上昇する。一定になった値が最大酸素摂取量。

 

なので回答は1になります。

 

これを臨床で活かすには?

そもそも運動中に体の中でどのようにエネルギーを生み出しているかは非常に大切になります。この過程が問題なく行われていなければ頭を使ったり、体を動かすことができず、リハビリどころではありません。そのため、まzうエネルギー産生に関わる、呼吸と摂食から見直すようにしてみましょう。

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