関節可動域制限について 〜筋肉の構造と機能編〜

関節可動域制限について 〜関節包・靭帯編〜

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

前回は関節包・靭帯の構造と役割についてお伝えしました。>>>関節可動域制限について 〜関節包・靭帯編〜

今回は筋肉の構造と役割についてお伝えしてきます。

 

筋肉の役割

骨格筋は両端に接続している骨と骨を近づけ、関節運動を発生させるといった力学的な役割を持つ器官である。

沖田 実(2008)  関節可動域制限 病態の理解と治療の考え方 第2版 pp26 三輪書店

筋収縮は神経の支配によって作動する
→ 脊髄反射レベルの神経機構が無意識下での筋収縮に影響する。

構造

骨格筋 → 筋膜 → 筋上膜 → 筋周膜 → 筋内膜 → 筋細胞膜 → 筋線維

筋周膜:太い血管、神経、筋紡錘、脂肪組織

筋内膜:毛細血管、細い神経

 

詳しくはこちら↓

 

筋肉の収縮と弛緩

ざっくりは以下の通りです。詳しくは先ほどの動画を参照してください。

 

筋収縮の過程

脳、脊髄で発生した電気的興奮 → アセチルコリン放出 →筋細胞膜の透過性が変化(Na +とK +) → Ca +放出してトロポミンと結合 → ミオシンヘッドと筋フィラメントがクロスブリッジ → 滑るようにして滑走しZ帯が短縮 → 収縮

 

筋弛緩の過程

アセチルコリン放出終了 → Ca +が筋小胞体へ取り込まれる→ クロスブリッジ 解除 → 弛緩

 

Ca +が筋小胞体へ取り込まれる機能が落ちるのは

  • 一過性の運動負荷
  • 不動
  • 筋線維内のATPの枯渇

で起こる。つまり不動と虚血が筋収縮に影響してしまう。

 

筋肉の神経支配

筋紡錘:主に筋周膜に分布。長さの変化とその速度を感知する感覚器。被膜を 介して筋繊維と結合し、筋繊維が伸張されると錐内筋線維も伸張される。

 感覚神経:Ia線維。伸張した際にインパルスを発射

 運動神経:γ運動神経。錐内筋線維を収縮して張りを調節。

 

腱紡錘(ゴルジ腱器官):主に筋腱移行部に存在。Ib線維、無髄線維(感覚神経)が接続、伸張と収縮でインパルスを発射する。

 

筋肉の反射

脊髄反射

  • 伸張反射
    意義:関節の固定
    骨格筋が伸張されると抵抗して長さを保とうとする。
    深部腱反射
    単シナプス反射(短時間)

 

  • 屈曲反射
    意義:傷害からの回避
    皮膚や骨格筋、結合組織に傷害が発生するような刺激が加わったときに骨格筋を収縮させて関節を屈曲する。
    多シナプス反射(長時間、広範囲)

 

  • 抑制性反射
    意義:円滑な関節運動
    相反神経支配:主動作筋が収縮すると拮抗筋が抑制される(Ⅰa、α運動神経)
    反回抑制:興奮した運動神経が自らを抑制する反射。過度な筋収縮による障害を回避。
    Ⅰb抑制:骨格筋が強く伸張すると運動神経を抑制する反射。(腱紡錘)

 

 

まとめ

関節可動域制限について 〜筋肉の構造と機能編〜

  1. 筋収縮は脳と脊髄の神経の支配によって収縮する
  2. 不動と虚血が筋収縮に影響する
  3. 反射は無意識で起こるので関節可動域制限の原因になりやすい

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