リハビリに必要な物理学について〜身体の構造を力学的に考えると〜

リハビリに必要な物理学について〜身体の構造を力学的に例えると〜

こんにちは、療法士活性化委員会の大塚です。

理学療法士大塚久

 

本日も物理についてお話ししていきたいと思います。

今回は実際に身体の中での力学的な構造を考えていきます。

 

 

仙腸関節の構造について

 

例えば、骨盤の仙腸関節について考えていきましょう。

仙骨は上が平たく、下に尾骨があるので、逆三角形の構造をしていたと思います。その両側に腸骨がついていて、仙骨の上には腰椎が乗っています。

 

 

仙腸関節にかかる力について

 

ここには重さがあるので常に下方向に力がかかっています。しかし、仙骨より下では下方向に力が伝わらないので、その力は両側の仙腸関節に分解され、地面まで届きます。この方向の力だけでは仙骨は落ちてしまうので、この仙骨が落ちないように反対方向の力が支えています。

 

背骨は下に縮んでいくイメージがあるかもしれません。しかし、力学的に考えると、仙腸関節の両側から押された場合、ベクトルの合成により背骨には上方向への力が働きます。なので、実は背骨は筋肉を使わなくてもこの方向に押されれば勝手に上に伸びる構造になっています。

この仙腸関節を両側から押す力は、頚体角を持つ股関節から伝わる力であり、この力は脛骨、距骨、足部から伝わってきている床反力です。この床反力は、地面を押す力(重力)があるためです。

この地面から押されている力(床反力)によって、背骨は筋力を使わなくてもまっすぐに力が加わっているというわけです。

 

なので、この仙腸関節の角度と股関節の頚体角が合うようにポジショニングしてあげると、背骨は勝手に伸びます。もちろんこの位置に来るように、しっかりと大腿、下腿、距骨、足部それぞれの位置を決めてあげると、力学的な構造上、人間はまっすぐ立てるようにできています。

 

 

このように力学的に勝手に持ち上がる構造になっている部位が他にもありますので、探してみてください。

 

 

まとめ

 

リハビリに必要な物理学について〜身体の構造を力学的に考えると〜

1. 脊柱から下方向に伝わる力(重力)は仙腸関節で分解され、股関節、脛骨、距骨、足部を伝わって地面まで伝わる。

2. 地面からの床反力により、力学的に背骨は筋力を使わなくても勝手に伸びる構造になっている。

3. 仙腸関節の角度と股関節の頚体角が合うようにポジショニングし、さらに大腿、下腿、距骨、足部それぞれの位置を決めてあげると、力学的な構造上、人間はまっすぐ立てる。

 

 

>>>臨床で悩む療法士のためのオンラインコミュティ“リハコヤ”

療活では患者さん、利用者さんの目的を達成のサポートができる療法士が増えることで療法士自身も、患者さん利用者さんも笑顔になることを目的に活動しています。
あなたも当たり前のことができるようになり「ありがとう」と言われる療法士になりませんか?

ありがとう
他の記事をもっと詳しく知りたい方へ
記事の目次ページへ      →

この記事が「おもしろい!」「為になった!」と思ってくださった方は、ぜひ「シェア」や「いいね!」をお願いします!!
今すぐ「いいね!」ボタンを押して「療法士のためのお役立ち情報」をチェック!
↓ ↓ ↓ ↓

リハビリで悩む療法士のためのオンラインコミュニティ「リハコヤ」

リハコヤ