毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は、転倒についてお伝えしていきます。
転倒とは?

転倒とは、支持基底面に重心が収められない状態、あるいは支持基底面から重心が外れた際に新しい支持基底面が作れない状態のことを言います。
歩行は、支持基底面から重心が外れて一歩踏み出し、新しい支持基底面を作ることで前に進んでいきます。この一歩が出なければ、新しい支持基底面を作ることができず、回転トルクが働き転倒してしまいます。

動作が安定しているかどうかの判断は、支持基底面に重心線が収まっているかどうかで判断します。
バランスとは?

バランスとは、以下の情報をもとに、脳が身体の動きを調整することです。
・感覚器(視覚、平衡感覚、体性感覚)
・平衡機能(運動に伴う姿勢の維持や調整を行う神経系の機能)
・運動能力(関節の柔軟性、筋力、敏捷性、骨のアライメントや姿勢など)
・感覚神経・運動神経(末梢神経が脳や脊髄からの伝達を受け取り、姿勢を正常な位置に保つように働く)
・脳(すべての情報を統合し、必要な動作の指令を筋肉に送る司令塔としての役割を果たす)
これらに対し、療法士が主にアプローチすることができるのは運動能力です。
しかし、バランスが悪いからといって、運動能力に対してばかりアプローチしていても改善が見られにくいこともあると思います。
そのようなときには、看護師や介護士と協力し、環境を整えることが大切です。
例えば、転倒しないための環境設定として、ベッドからトイレまでの間に必ず掴まれる場所を作ります。手すりを設置したり、導線を狭めてつたい歩きできるようにしたり、平行棒を設置したり、方法は様々です。
まとめ
転倒について
1. 支持基底面から重心が外れた際に転倒が起こる。
2. 転倒しないためには、感覚器、平衡機能、運動能力、感覚神経・運動神経、脳が身体の動きを調整しバランスを取る。
3. 療法士は運動能力に対し介入しつつ、環境設定を行う。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
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