みなさんこんにちは。作業療法士の仲田です。
今回は、ICFの個人因子に対する作業療法のアプローチをお伝えします。個人因子は一見複雑に思えますが、実は「その人らしさ」を理解する重要な鍵です。PT/OTが臨床で迷いがちな“書き方”と“使い方”を、会話形式の実例とともに整理します。
本記事はZoomのナイトセミナー「OTしゃべり場」で扱ったトピックをもとに、基本的な内容を変えず、臨床での再現性と検索性(SEO/SGE)を高める形で校正しています。
個人因子の理解に悩む療法士たちの声
個人因子の具体的な構成要素を理解する
個人因子の主要な構成要素
- 基本属性:年齢、性別、出生時状況
- ライフスタイル:睡眠・食事・運動習慣、喫煙・飲酒の有無
- 教育・学歴:最終学歴、読み書き能力、言語能力
- 職業・経歴:現職、過去の職歴、退職状況
- 価値観・信念:宗教、文化的背景、死生観、ケアへの態度
- 性格・気質:積極性、慎重さ、不安傾向、好奇心
- 生活歴:家族関係、居住歴、病歴、介護経験
- 心理的要因:自尊感情、自己効力感、ストレス耐性
個人因子を活動・参加につなげる実践的な記載方法
個人因子を「その人らしさ」として捉える視点
まとめ
- 「その人らしさ」を捉える視点が大切
個人因子は標準化されていないからこそ、独自の価値観や背景を理解する重要な手がかり。 - 活動・参加への影響まで書く
事実の羅列ではなく、行動・意思決定・参加への具体的影響に落とし込む。 - 介入設計の解像度が上がる
個人因子の丁寧な把握が、オーダーメイドのリハとチーム連携を強化。
臨床の迷いを確信へ変える学び
「日常動作」を解剖・分析し、患者さん一人ひとりに合ったADLプログラムを設計できる力を育む3日間集中セミナー。起居・食事・更衣・排泄など、現場で直結して使える視点と技術を体系的に学べます。
よくある質問(PT/OT向け)
- Q. 個人因子はカルテにどこまで書く?
A. 事実(学歴・職歴・価値観など)と、それが活動・参加へ与える具体的影響まで。介入やサービス選択につながる粒度が目安。 - Q. 文化・宗教的配慮はどう扱う?
A. 意思決定・参加に直結するため、尊重しつつ選択肢を提示。チーム共有の際は当事者の同意と表現配慮を徹底。 - Q. 記載の型は?
A. 事実 → 影響 → 介入示唆の三段構成(例:「几帳面 → 自主訓練継続 → セルフモニタリング表で強化」)。