自分の担当している患者さんに研修で習った技術を適応させる方法

自分の担当している患者さんに研修で習った技術を適応させる方法

こんにちは、暑いので泳ぎに言ったらなぜか体重が増えている療法士活性化委員会委員長の大塚です。

理学療法士大塚久

研修会で何かしらの技術をお伝えすると「どんな疾患に適応できますか?」という質問を受けることがあります。確かに今習っている技術が自分の担当している人に使えるのかどうかは大事ですよね。僕もそう思います。結論から言うと全員適応になるかもしれないし、全員適応にならないかもしれません。それを決めるのは「評価」です。

疾患名はリスク管理に使う

僕ら療法士は医師の指示のもとに理学療法、作業療法を行います。その指示書の中には必ず疾患名が記入してあります。なので僕らはまず「〇〇疾患のアプローチ」や「〇〇疾患の評価法」などを探してやろうとしてしまいますがそれは順番が違います。

まず疾患名から調べることは「リスク」です。

例えば大腿骨頸部骨折術後の方を担当したとしましょう。大腿骨頸部骨折術後だとすればまずいつ、どんな方法でオペをしてそれからどのくらい期間が経過しているのかを確認します。

オペの方法によって脱臼肢位や侵襲している部位も異なります、またいつ行ったかで今は安静が必要な時期なのか積極的に動かしていい時期なのか、荷重はどのくらいかけていいのかなど変わってきます。

なので疾患名は「リスク管理」」に使うと意識してみてください。

疾患別のリスク管理についてはこちら>>>大腿骨頚部骨折に対するリハビリ、評価とアプローチまとめ

関節可動域や筋の出力を改善する必要があるのかを評価する

疾患名はアプローチの適応、不適応を決める根拠にはなりません。アプローチが適応できるかどうかを判断するのは評価です。

先ほどの例で行くと大腿骨頸部骨折術後の患者さんで移動に問題がある場合、単純に頸部骨折の手術をしているから股関節の筋力強化ではなく、そもそも移動能力はどのくらい必要なのか?を問診や家屋評価を行い、そのために必要な移動能力が歩行だとしたら歩行の動作分析を行い、その中で股関節周囲に問題がありそうなら股関節の評価をし、仮説を立てて検証のためにアプローチを行います。

各関節の評価の方法はAssessmentコースでお伝えしています。
Assessmentコースでは例えば股関節の評価であれば、臥位、坐位、立位で7つの問題点に分けてそれぞれ仮説検証を行っていきます。

どこから評価していいかわからない場合は?

まず評価をしましょう、とお伝えすると「どこから評価していいかわからない」を言う質問もいただきます。僕もそうでした。そんな時はまず困っている動作の分析から行ってみましょう。

動作分析では「動きにくそうだな」(分節的に動いてない部分)、「勢いをつけて動いてるな」(運動を制御できていない部分)をポイントとして探してみましょう。そしてその部分から評価を行ってみましょう。

まとめ

研修で習ったアプローチを自分の担当している患者さんに適応するには

  1. 疾患名はリスク管理に使う
  2. 評価をして仮説を立てる
  3. どこから評価していいかわからない場合は動作分析をする

の3つになります。

ぜひ臨床でも試してみてください。

効率的なアプローチ法を知るには>>>【触診が苦手な方限定】6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナー

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