毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
以前、アクティビティでADLは改善するのか?というお話しをしました。
今回はこのテーマについて具体的な内容をお話ししていきたいと思います。
前回の記事はこちら↓
動作分析について
動作分析でわかることは、その動作ができているか?できていないか?だけです。
できていない動作をみつけたら、そこに対して評価をしていきます。
では、動作分析はどのように行えば良いのでしょうか?
仮説を立てるために必要な手順
立ち上がり動作を例に挙げると、骨盤が前傾できているか?離殿できているか?股関節・膝関節は伸展できるのか?など動作を細区分してできていない相を見つけます。できていない相を見つけたら、そこに必要な関節・筋肉活動を抽出し、必要な関節の動きや筋力をひとつひとつ評価していきます。
この流れが非常に重要です。
評価とアプローチ、動作分析と評価が繋がらないという人はここが上手くできていなかったり、アプローチするポイントがわからないという人はこの評価が上手くできていなかったりします。
動作分析から評価への手順
アクティビティに必要なこと
アクティビティに必要なことは作業分析です。
その作業にどのような要素があるのかを考えてみてください。
例えば、トランプのババ抜きには身体レベルでは手の向きの決定、肘での距離の調整、手関節で手指の位置の調整などの要素があります。
立ち上がり動作に対するアプローチ
では、立ち上がりでよく見る、上肢で手すりを引っ張り立ち上がれない状態に対してアプローチをしていく場合を考えていきましょう。
立ち上がり動作は、殿部の支持基底面からあえて前方へ重心線を外すことによって動作が可能になります。
立ち上がり動作が出来ない方は、体幹が屈曲し骨盤が後傾している姿勢が多くみられます。つまり、後方重心から前方重心に移せない状態です。それを代償するように手で引っ張って重心を前方に移そうとしています。
この場合のポイントは体幹屈曲と骨盤後傾です。
骨盤前傾を促すにはどうしたらいいでしょうか?
骨盤前傾を促すためのアクティビティ
この骨盤前傾を促す際にポイントがあります。
それは、骨盤前傾するアクティビティではなく、どのような環境下にて骨盤前傾することができるのかを考えることです。
骨盤前傾するアクティビティではなく、どのような環境設定で骨盤前傾することができるのかを考える方が良いでしょう。
「これが正解」というものはありません。方法は無限にあります。
次回は私なりの骨盤前傾を促すためのアクティビティについてお話しします。
まとめ
作業分析の手順
1. 動作分析には動作を細区分し、関節・筋活動の分析し、動作のまとめと評価をするという三段階がある。
2. アクティビティには作業分析が必要である。
3. ただできない動作を促すのではなく、どのように環境設定したらその動作が促せるかを考える。
オンラインコミュニティ『リハコヤ』では、毎週2回こう言った内容をライブ配信しています。興味がある方はぜひお越しください。
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