毎週木曜日は国家試験の問題と解説をしてきます!!
*あくまで療法士活性化委員会としての解説なので確実な正答を保証するものではありません。必ず自分で調べましょう!
問
45歳の女性。遠位型ミオパチー。下肢筋力低下が徐々に進行し両側の下垂足を 認める。最近つまずいて転倒することや捻挫することが多くなり装具を検討し歩行 の改善を目指すことになった。下肢筋力を表に示す。
最も適切な装具はどれか。
- PTB短下肢装具
- 足関節軟性装具
- スウェーデン式膝装具
- 金属支柱付き長下肢装具
- プラスチック短下肢装具
解答
5
解説
ミオパチーとは筋肉の疾患の総称したものです。通常は近位筋から障害されることが多く、立ち上がりやしゃがみ込み、階段昇降で症状がみられることがあります。対して遠位筋が障害されるものを遠位性ミオパチーと呼び、つまずきやすいといった症状が見られます。主なミオパチーは
- 先天性
- 代謝性
- ミトコンドリア
- 筋原線維性
- 炎症性
- 内分泌性
- 薬剤性
などがあります。
問題文の対象者は膝関節までの筋の出力は見られ、足部の筋が1とコントロール風呂湯となっている。したがって足部の固定を目的とした装具を利用するのが適切と考えられる。
- PTB短下肢装具
→膝蓋靭帯での免荷装具なので不適切 - 足関節軟性装具
→足関節のコントロールを目的としているが、軟性装具で、固定には不向きなので不適切 - スウェーデン式膝装具
→膝関節のコントロールを目的とした装具なので不適切 - 金属支柱付き長下肢装具
→膝関節・股関節のコントロールを目的とした装具なので不適切 - プラスチック短下肢装具
→足部の固定を目的としてるので適切
なので解答は5になります。
これを臨床で活かすには?
装具の利用は目的と装具が合っていないと不利益となってしまいます。なぜならば、装具は「本来であれば動く部分を固定することでコントロールする」というのも目的としたものが多くあります。固定をすると身体機能は失われていくので、能力異常に固定をしてしまう装具を利用すると残存機能も活かせなくなります。
そこで必ず評価を行い、対象者の機能に合わせた装具を選定しましょう。
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