毎週月曜日は一年前にリハコヤでライブ配信されたものの一部を文章でお届けします。
本日は作業活動の意味についてお伝えします。
リハビリをしていて、他職種や利用者さんまたはそのご家族から作業療法ってなんの意味があるの?と質問された際に、作業療法士の皆さんは答えられるでしょうか?
様々な文献に触れておくことで、そのような質問にも答えやすくなります。
本日ご紹介する文献はこちらです。
『高齢者版・余暇活動の楽しさ評価法の結果を考慮した余暇活動の提供によりうつ状態が改善した維持期脳卒中の事例』という文献です。
ここには、余暇活動の楽しさ評価法の結果を用いて余暇活動を充実させた結果、維持期脳卒中のうつ病が改善したということが書かれています。
脳卒中とうつ病の関連とは?
脳卒中後のうつ病の発症率は約4割と言われています。その中でも2〜3割は3年程度うつ病が持続していると言われています。
うつ病になると認知機能が低下することは脳科学的に言えることです。なので、うつ病の予防や早期改善をすることによって、その後のADL訓練やADL指導をスムーズに行うことができます。
余暇活動と脳卒中の関連とは?
皆さんがよく参考にしている脳卒中ガイドラインにも、レジャーの実施はうつ病の発症を減少させるためのグレードBとして推奨されています。
脳卒中後のうつ病について、なかなか着目しない療法士も多いと思いますが、うつ傾向にある患者さん・利用者さんがいる場合には、余暇活動を取り入れることで改善される可能性があることも頭に入れておくといいでしょう。
余暇活動を提供するためにも、リハビリ中にご本人が楽しいと感じることを引き出して、リハビリ以外の時間にも余暇時間を充実させることで、QOLの向上やうつ病の改善が見られ、リハビリの機能訓練にも良い影響を与えることができます。
ぜひ臨床で生かしてみてください。
まとめ
作業活動の意味について
1. 脳卒中後のうつ病の発症率は約4割である。
2. 余暇活動によって維持期脳卒中のうつ病が改善したという報告がある。
3. 余暇活動を提供することでQOLの向上やうつ病の改善がみられ、機能訓練にも良い影響を与える。
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