皆さん、こんにちは!
整形外科クリニック勤務、理学療法士の林です。
2019/11/13に「臨床の相談会」を行いました。
「臨床の相談会」では臨床で悩みやすい
・動作分析・評価・アプローチなどを「療活メソッド」を用いて一緒に考えていきます。
今回は「片麻痺患者のADL機能改善」についてでした。
相談いただいた方は「体幹機能」に着目して介入しているようです。
なかなかADLや機能面の改善が進まず悩んでいたました。
そこで療活スタッフと一緒に考えて解決方法を考えていきました。
それでは活動報告になります!
現状
個人情報もあるので内容を抜粋して紹介します。
【評価<麻痺側>】
HOPE:1人で歩きたい
療法士の目標:ADLの自立度改善(トイレ、更衣)
歩行(下肢装具着):体幹が麻痺側へ側屈、足部が外側接地、常時足趾が屈曲、足の振り出しは体幹で代償
立位:体幹が麻痺側へ側屈、左凸側弯
ROM:肩屈曲100°、足背屈5~10°、股伸展-5°、体幹回旋右<左
MMT:下肢3~4レベル、体幹3レベル
感覚:表在、深部に左右差なし
筋緊張:低緊張、肩は1横指亜脱臼
BRS:Ⅳ-Ⅳ-Ⅳ
となっていました。
【介入】
腰背部ストレッチ、バランスex、起立・着座ex、立位ex、歩行ex、トイレex
を主に介入しているそうです。
しかしなかなかADLや歩容といった機能の改善が認められないようなのです。
いったいなぜなのでしょうか?
検討
療活では
「動作からおおよその機能低下部位を予測し検査をした上で徒手介入と運動療法」を実施しています。
今回参加された方の評価結果では現状の把握はできますが、介入方法がなかなか検討が付きにくいです。
原因を探る評価ではまず、関節の可動性や筋力を確認することで明確になりやすいです。
今回の体幹機能評価ではAssessment、Basicを応用して
股関節→Thomas test→股関節モビライゼーション
股関節の安定性→片脚立位→MMT→腸腰筋・中殿筋・梨状筋
骨盤→Patrick test→仙腸関節モビライゼーション
脊柱→PLF、FFD→多裂筋リリース・腰仙関節・腰椎椎間関節・胸椎椎間関節モビライゼーション
の内容を確認していきました。
加えて麻痺の分離・促通や発達に沿った内容を確認して検討は終了しました。
もしステージやグレードに合わない内容で歩行訓練などをしていると
代償運動が出現してしまい能力や機能回復を妨げることになりますので注意が必要ですね。
以上内容を確認して実技をみっちりと行いました!
明日から行うことは?
片麻痺のADL改善の原因と体幹機能の改善の糸口は
1、現状と原因把握の評価を区別する
2、問題点をみつける
3、その方にあった介入方法を行う
1個1個の確認をやるのは大変だと思います。
ただ、患者さん、利用者さんのADL改善のお手伝いをできる仕事は我々療法士の仕事です。
諦めずに一緒に頑張っていきましょう!!
療法士活性化委員会
認定インストラクター 林凌磨
参考内容
1)【触診が苦手な方限定】6日で学ぶ評価・アプローチのための触診セミナーBASICコース
2)【評価が苦手な方限定】6日で学ぶ促通・動作分析のための評価法Assessmentコース
3)【脳血管疾患が苦手な方限定】6日間で学ぶ評価・アプローチのための分離・促通・発達セミナー
記事の目次ページへ →
この記事が「おもしろい!」「為になった!」と思ってくださった方は、ぜひ「シェア」や「いいね!」をお願いします!!
今すぐ「いいね!」ボタンを押して「療法士のためのお役立ち情報」をチェック!
↓ ↓ ↓ ↓